Le Beausset Motorsports スーパー耐久第2戦SUGO レースレポート 2017年5月8日
ル・ボーセ・モータースポーツ プレスリリース
DENSO Le Beausset RC350が初のポールポジションを獲得!
決勝では燃料系トラブルに見舞われるも、その後のリカバリーで2位に返り咲く
スーパー耐久第2戦
4月29日(土)~4月30日(日)
スポーツランドSUGO 3.737km
今シーズンはFIA-F4、スーパーFJと併せて挑む、ル・ボーセモータースポーツにとって最高峰カテゴリーである、スーパー耐久シリーズの第2戦が4月29日(土・祝)、30日(日)にスポーツランドSUGO(宮城県)で開催された。
今回のドライバーは嵯峨宏紀と中山雄一、そして山下健太と、レギュラーの3人でのラインナップ。舞台であるSUGOはアップダウンに富んだテクニカルレイアウトで知られ、多くのコーナーがアクセルを踏んで回るだけに、タイヤにかかる負担も極めて大きいサーキットで、いかにタイヤをいたわりながら速く走ることが求められる戦いとなる。
今回も決勝レースは2グループに分けられ、ST-3クラスはグループ1としてST-Xクラス、ST-TCRクラスST-1クラス、そしてST-2クラスとの混走で、日曜日に3時間レースを戦うこととなった。
予選
4月29日(土)天候/晴れ コース状況/ドライ
今回は、木曜からサーキット入りし、テスト走行を開始。決勝レースを想定したセッティングを中心に進めつつも、金曜日の専有走行では中山が1分30秒257を記して、トップに立ち、予選にはより大きな期待が込められた。
天気予報では雨との情報もあった土曜日ながら、予選が行われる頃には青空も広がり、絶好のアタック日和に。Aドライバー予選に挑んだ嵯峨は、早々にアタックをかける予定だったものの、ピットが最終コーナー寄りだったこともあり、大渋滞に巻き込まれてクリアラップがなかなか取れず。
その上スローペースでの走行を強いられたため、アウトラップともう1周でタイヤの内圧を完璧に合わせ切れないままアタックをせざるを得なかったものの、1分30秒922を記録し、トップからコンマ約1秒差の3番手。
続いてBドライバー予選に挑んだ中山は、嵯峨の状況を踏まえ、すぐにピットを離れず3分ほど待機。このタイミングが大正解で、しっかりとクリアラップが取れた中山は1分30秒351をマークしてトップに浮上する。
2番手にもコンマ3秒の差をつけたこともあり、合算タイムでもトップに浮上することに。その結果、「DENSO Le Beausset RC350」は初のポールポジションを獲得。なお、Cドライバー予選では山下が、決勝を想定したチェックを兼ねた走行であったにもかかわらず、1分31秒866を記録して2番手につけ、まさに実りある予選としていた。
決勝
4月30日(日)天候/晴れ コース状況/ドライ
ゴールデンウィークに突入し、さらに天候にも恵まれたこともあって、スタンドには多くの観客が。ピットウォークではファンの応援に応え、ドライバーたちがサインに勤しむ姿があった。
13時からはスタート進行が開始され、まずは8分間のウォームアップが行われる。スタートを担当する中山が「DENSO Le Beausset RC350」に乗り込んで、最終チェックを完了。
そして13時55分には、フォーメーションラップが開始。1周回ってグリーンシグナルの点灯とともに熱戦の火ぶたが切られていく。
中山は上々のスタートを切って、トップ発進を果たすも、まもなく近づいて来たのが開幕戦のウイナーでもあるIS350。さらにフェアレディZ勢の1台にも迫られるが、こちらは鉄壁のガードで封じ込め続けた。
そして周回が進み前後を走るライバル車両は、早めのドライバー交代となったこともあり、中山はトップ返り咲きに成功。燃費も予定以上に優れていたことから、当初の作戦より更にロングスティントを敢行することとなり、時間にして1時間39分、63周目にようやく山下と代わることとなった。
4番手で復帰すると、それからまもなく6周目にかかるところで、最終コーナー付近でストップした車両が出てセーフティカー(SC)がコースイン。チームはSCが入った際の戦略通り、山下をSCコースインと同時にピットに呼び寄せ、嵯峨へのドライバー交代だけを行なった。
この作戦が功を奏し、2番手で「DENSO Le Beausset RC350」はコースに復帰し、しかも目の前にはトップのZが。約10分でSCはコースを離れ、リスタート後の逆転に期待がかかるが、トップを追い始めた矢先にまさかのトラブルが……。75周目に突然の燃料系トラブルから失速。
緊急対応をすることで、なんとか息を吹き返すものの、これで25秒ほどロスした間に5番手に後退。しかし、諦めることなく、猛プッシュを重ねたことで92周目には1台をパス、また101周目には2番手を走行していた車両のミスに乗じて3番手にまで浮上。
その勢いで、日産ワークスドライバーでトップカテゴリーでのチャンピオン経験もある本山哲がドライブするZにも迫っていく。相手が相手であるだけに、一筋縄には行かないと思われたものの、ラスト5周の馬の背コーナーでついに逆転。
神ががり的な走りで2番手まで挽回し、表彰台に立つこととなった。
6月10~11日に鈴鹿サーキット(三重県)で行われる第3戦は、ふたたび表彰台を、そして優勝を目指す。
コメント
チーム監督 坪松唯夫
我々が走らせるRC350にとって、上り勾配のきつい菅生の最終のコーナーは、タイヤにもストレートスピードにも厳しい状況であったが、そのなかでも最善のバランスを見つけるためドライバーの力が必要だった。
その結果としてポールポジションが取れて、決勝ではトラブルから後退することになったが、嵯峨が見事な追い上げを見せてくれた。
Driver 嵯峨宏紀
予選で僕は大渋滞に引っかかってしまい、伸び悩んでしまったんですが、Bドライバー予選で雄一がうまくまとめてくれたのでポールポジションが獲れたのは、すごく良かったと思います。
僕のスティントで燃料系トラブルが出てしまって、その間に5位ぐらいにまで落ちてしまいましたが、そこからはもう失うものはないと思い、予選モードでプッシュして何とか元の位置まで戻れました。
コースはZに特性が合っていたなかで、RC350でいい勝負ができるところまでパフォーマンスを見せられましたので、次の鈴鹿こそは、表彰台の真ん中を目指して臨みたいと思います。
Driver 中山雄一
予選では、しっかり僕はアタックできましたし、いい内容だったと思います。チームにとって、初めてのポールポジションということもありましたから。決勝に関してはまだ課題も残りますけど、ネガティブな結果ではなくて、ちゃんと自分たちの100%を出し切れた、いいレースだったと思います。
SCが出なければ、できるだけ引っ張る作戦でスタートして、僕のスティントでは出なかったんですが、ちょっとペースを上げられなかった分、燃費は良くなる方向だったので、当初の予定より長いスティントにすることができました。その結果、1回の給油だけで行けたので、そこはうまくいったと思います。
Driver 山下健太
今季、はじめての参戦となって、2番目に長くドライブする予定でしたが、SCが入ってしまったことで、自分のスティントが短かくなりましたが、順位は大きくジャンプアップできたので、それは良かったと思います。
嵯峨選手、中山選手ともペースは良くて、優勝も狙えたかもと思うと、2位でのゴールでも少し悔しいですね。次の鈴鹿ではチームとの連携をさらに高めて、自分のドライビングで優勝に貢献できるように頑張ります。