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PACIFIC with GULF RACING スーパーGT第2戦富士 レースレポート

2017年05月08日 18:02  AUTOSPORT web

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GULF NAC PORSCHE 911
PACIFIC with GULF RACING 「GULF NAC PORSCHE 911」

2017 Autobacks SUPER GT 第2戦 FUJI 500KM RACE

予選 5月3日(水)Q1:3位、Q2:2位
決勝 5月4日(木)10位 (+1ポイント)

観客数 92,100人 (2日間合計、主催者調べ)

●予選
 午前中の公式練習では1位から18位が1秒差以内でひしめきあう熾烈な状況のなか、Q1では、精度よくタイムをきざむ峰尾恭輔がタイム1:36.20の3位でQ2進出。Q2では、ジョノ・レスターが1:35.930で2位のタイムを出すことに成功し、初めてのフロントロウを獲得。

 シーズン前テスト中の好成績から初戦岡山でのポディウム、そして第2戦は2ndポジションからのスタート……と、確実にパフォーマンスを上げてきているGULF NAC PORSCHE 911は、非常にポジティブなムードで決勝に臨む。

●決勝
 快晴の空のもと14時10分、500㎞・110周のレースがスタート。

 レース序盤にフロントにダメージを負った他車のエアロパーツの小部分がコース上に落下する
もレース続行。また、2度のタイヤバーストを喫した車両もあったが無事にピットイン。500㎞という長距離ながら、500クラス・300クラス共に大きなアクシデントは無く、セーフティカーの介入もなし。各車が淡々と周回を重ねつつ、部分的に順位の変動が展開するような波乱のないレース進行であった。

 そのような状況の中、GULF NAC PORSCHE 911は、峰尾恭輔が1stスティントを担当。序盤で3位に後退するも順調に周回を重ね、38周目にジョノ・レスターに交替。

 しかしコース復帰時にペースの遅い集団の後方に入ってしまい、そこからのオーバーテイクに手間取ることになる。

 さらに77周目の2度目のピットインでも同様に、タイミングの悪さからダンゴ状態の集団の後方でコースイン。すべての車が2度のピット作業を終了する頃には一時15位まで順位を落としてしまう。

 その後、峰尾恭輔が奮闘し徐々に順位を上げるも時間が足りず、10位でチェッカーフラッグとなる。

●峰尾恭輔 ドライバー
 予選までの流れは良かったし、1stスティントまでは良かった。しかしピットアウトのたびに遅い車にひっかかり、コース上でのオーバーテイクが難しかった。とはいえ1ポイントは獲得できたし車は速い。充分に戦える状態であることには違いない。次戦までに改善点を詰めていければOKです。

●ジョノ・レスター ドライバー
 今日は流れを変えることができなくて申し訳ないです。レースではタイヤのチョイスを間違え、10位まで下がってしまいました。悩ましいレースでした。しかしチームのみんなには頑張ってくれてありがとうと言いたい。次戦オートポリスではもっとたくさんのポイントがとれるところに返り咲くつもりです。

●中居邦弘 チーフエンジニア
今回は無線の調子が悪く戦略上の支障があった。無線交信ができなかったため、タイヤ状態に余裕のなくなったところでのピットインになってしまい、ベストなタイミングを見計らうなどの戦術が立てられず、結局ピットアウト後は毎回トラフィックにつかまった。しかし車両の問題ではない。

●八代公博 監督
 無線のトラブルにより交信が途絶えて、タイヤの状態や燃料カウンターなどの必要なドライバー情報が全く分からなかった。そのため適切なタイミングでのPIT-INを指示するなどレースの組み立てができなかった。しかし問題点は分かっているので、次戦までにしっかり対策する。

●まとめ
 予選でのQ1:3位、Q2:2位という結果から、Porshe911GT-3Rの戦闘力の高さ、ヨコハマタイヤの高いパフォーマンス、峰尾恭輔、ジョノ・レスター両ドライバーのバランスの良い速さは間違いないものであり、勝利に求められる基本的かつもっとも重要な構成要素はすでに揃っているといえる。

 次戦に向けては、チームの組織力を強化するなど一歩進んだレベルの課題に取り組んで対策し、更なる勝利を目指したい。