5月6日、IMSAウェザーテック・スポーツカー・チャンピオンシップ(WSCC)第4戦がテキサス州のサーキット・オブ・ジ・アメリカズで行われ、ウェイン・テイラー・レーシング(WTR)の10号車キャデラックDPi-V.R(リッキー・テイラー/ジョーダン・テイラー)が優勝。開幕戦デイトナ24時間からの連勝を4に伸ばしている。
前日に行われた公式予選で圧倒的な速さをみせ、ポールポジションを奪った10号車キャデラックは迎えた決勝でも他車を寄せ付けず。
2時間40分の決勝レース中、3度にわたって出されたフルコース・コーションによって度々後続とのギャップがリセットされるも、ピットタイミングの差以外では一度も首位を譲らずトップチェッカーを受けた。
2位に入ったのは予選3番手からスタートしたアクション・エクスプレス・レーシング(AER)の31号車キャデラックDPi-V.R(ディーン・キャメロン/エリック・カラン)。3位には僚友5号車キャデラックDPi-V.R(ジョアオ・バルボサ/クリスチャン・フィッティパルディ)が続き、キャデラック勢が表彰台を独占する結果となった。
最高峰のPクラスに参戦するニッサンとマツダは、それぞれ1台ずつが完走。予選2番手を得た22号車ニッサンDPiは、レース序盤GTDクラスのマシンに接触されマシン右サイドを損傷。緊急ピットインを余儀なくされたが、最終的に総合5位入賞を果たしている。
僚機の2号車ニッサンDPiはスタート直後に90号車ライリー/マルチマチックMk30・ギブソンとの接触でスピンを喫し順位を落とすが、中盤以降追い上げをみせ2時間経過時点で表彰台圏内の暫定3番手に浮上。
しかしフィニッシュまで残り10分、エキゾースト周辺から突如炎が上がったためマシンを停めることとなった。ドライブしていたライアン・ダルジールはすぐにマシンから脱出している。
また55号車と70号車、2台のマツダRT24-Tもトラブルに見舞われた。7番手からスタートした55号車マツダは電気系トラブルでリタイア。70号車マツダは序盤にターボに不具合を抱え、中盤にはブレーキにもトラブルが発生したがスタッフの懸命な修復作業によってコースに復帰。クラス8位/総合33位で完走している。
GTLMクラスはスタート直後に66号車フォードGT、67号車フォードGT、62号車フェラーリ488 GTE、4号車コルベットC7.R、912号車ポルシェ911 RSRが絡む多重クラッシュが発生。
このアクシデントにより首位争いは24号車BMW M6 GTLM、25号車BMW、3号車コルベット、911号車ポルシェの4台に絞られるが、レース中盤、3号車コルベット以外の3台がピットレーン出口の赤信号を無視したことによるペナルティを受け、勝負あり。コルベット・レーシングの3号車コルベットは、第2戦セブリング12時間以来の今シーズン2勝目を飾った。
レクサスRC F GT3、アキュラNSX GT3も参戦するGTDクラスもセブリングウイナーが優勝。ライリー・モータースポーツ-チームAMGの33号車メルセデスAMG GT3がシーズン2勝目を挙げた。
2台のRC Fを走らせる3GTレーシングは14号車がクラス9位/総合21位、15号車はクラス13位/総合25位。
マイケル・シャンク・レーシングのNSX勢は86号車がクラス11位/総合23位、93号車がクラス15位/総合27位でレースを終えている。
第3戦ロングビーチをスキップしたPCクラスはエントリーが3台に減少するなか、ポールポジションを獲得したパフォーマンス・テック・モータースポーツの38号車オレカFLM09が優勝し、開幕3連勝を達成している。
■第4戦オースティン 予選結果(PDF)
■第4戦オースティン 決勝結果(PDF)
WSCC第5戦は6月2~3日、デトロイトで1時間40分のスプリントレースが行われる。
なお、ル・マン24時間に参戦するチームが多数を占めるGTLMクラスは、同週末にル・マンでテストが行われるためレースから除外されており、同イベントはP、PC、GTDの3クラスで争われる。