JRC全日本ラリー選手権は4月28~30日、第3戦久万高原ラリーが行われ、奴田原文雄/佐藤忠宜(ミツビシ・ランサーエボリューションX)が優勝。新井敏弘/田中直哉(スバルWRX STI)が総合2位につけた。
愛媛県久万高原町で行われる第3戦は、標高1000mを超える高地のワインディングロードで行われるほか、各ステージの距離も他大会と比べ長いものが多い。今年は全8SSで構成され走行距離は107.7km、総走行距離は154.02kmで争われた。
競技初日は、前戦ツール・ド・in九州を制した勝田範彦/石田裕一(スバルWRX STI)がSS1でマシントラブルから戦線離脱。また新井もエンジントラブルを抱えながらの走行を強いられる。
そんななか、好調ぶりを発揮したのが奴田原。SS1でステージ2位を10.7秒突き放すと、デイ1に行われた全4SSを制覇。初日に1分以上の大量リードを築いてみせた。
奴田原は翌30日のデイ2でも、SS6、8を制すなど、ライバルを圧倒。最終的に総合2位との差を2分0秒3まで広げて、今季初優勝を飾った。
「初日でリードを拡げる理想的な展開となったので、2日目はペースを落とすことはしませんでしたが、リスクを背負うような走りをすることもなく、ペースノートの通りにしっかりフィニッシュまで運ぶことを心がけました」と奴田原。
「また2日目は気温があがりましたが、次の第4戦若狭を見据えて似たようなコンディションが予想されるので、タイヤのパフォーマンスを確認したり、デイ離脱から復帰したライバルとのタイム差を確認したりと、収穫もある一戦でした」
前日、エンジントラブルに悩まされた総合6番手だった新井は、デイ2までにトラブルを解消。SS5を制して、総合3番手までポジションを上げる。勢いに乗る新井は続くSS6でステージ3位に入って、総合2番手に浮上。そのままフィニッシュして、今季ベストリザルトを更新した。
JN-5クラスは小濱勇希/馬場雄一(シトロエンDS3 R3 MAX)がクラス優勝したほか、JN-4クラスは曽根崇仁/桝谷知彦(トヨタ86)が、JN-3クラスは天野智之/井上裕紀子(トヨタ・ヴィッツ)が、JN-2クラスは明治慎太郎/北田稔(トヨタ86)が、JN-1クラスは古川寛/池田孝之(スズキ・スイフト)がクラス優勝を飾っている。
2017年のJRC第4戦若狭ラリーは5月19~21日に開催される。