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SHINee、最新で最高のパフォーマンスで魅了した『SHINee WORLD 2017~FIVE~』ファイナル

2017年05月07日 13:03  リアルサウンド

リアルサウンド

SHINee(写真=HAJIME KAMIIISAKA)

 SHINeeが、1月からスタートさせたツアー『SHINee WORLD 2017~FIVE~』を完走した。日本でデビューして5年、5枚目のアルバム『FIVE』を引っさげ、日本における5度目の全国ツアー。25公演・25万人を動員し、4月4日には、日本での100公演を突破するなど、メモリアル尽くしなツアーとなった。4月30日、ファイナル公演が行なわれたのは、奇しくもSHINeeが日本で初めてワンマンライブをした思い出の場所・国立・代々木競技場第一体育館。圧倒的なライブパフォーマンス、新たに取り入れた演出、ファンとの一体感……この5年で進化を遂げたSHINeeの、“今”を切り取ったような公演だった。


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■芸術的なパフォーマンスで観客を魅了!


 SHINeeの魅力といえば、やはりハイレベルなダンスと歌唱力。ライブとなれば、その迫力とオーラはケタ違いだ。「Gentleman」、「Picasso」、「JOJO」、「Breaking News」と、オープニングから激しいダンスチューンを全力で披露する5人。パワフルな動きと、軽やかで繊細なステップが混在する複雑な振りは、数曲歌い終えた時点でメンバーの顎から汗がつたうほどのハードさ。エネルギッシュに動いたかと思えば、次の瞬間ピタリと止まるなど、緩急をつけた動きは、指先、足先にとどまらず、振り乱れる髪まで計算されているかのよう。まさに芸術的な完成度だ。


 アルバムのリード曲となっている「Get The Treasure」では、センターステージに寝転がり、5人で手を繋いで五角形を描く。もちろん、上部からのカメラでその姿はしっかりととらえられ、会場のスクリーンに映し出されるとファンからの大きな歓声が沸いた。「TOKYO~!」と呼びかけ、常に全体を見てステージを盛り上げるキー。柔らかく温かい歌声で会場を包み込むオンユ。伸びやかなシャウトで聴かせるジョンヒョン。低音ボイスの力強いラップで観客を熱狂させるミンホ。そして、踊ることが楽しくて仕方ないようなテミンの笑顔。それぞれの個性を輝かせながら、絶妙な調和が取れた5人だからこそ魅せられるステージは、まるで万華鏡のように次々と表情を変え、まばたきをするのも惜しいほどだ。


■変幻自在なステージ、ミュージカル調など新演出も!


 1曲1曲の世界観を、まるで舞台のように体現していくSHINeeのパフォーマンス。今ツアーでは「Your Number」をミュージカル調で歌う、新たな演出にも挑戦した。ロンドンの街並みを模したセットの中で、女性から電話番号ゲットするため、5人で争うわちゃわちゃシーンに会場も大盛り上がり。女性の肩に手を回してワイルドに誘うジョンヒョン、ストレートに手を取ってむじゃきに踊るテミン、コーヒーをかけてライバルを蹴落とす作戦のミンホ、机の上に立って誰よりも目立とうとするキーとあの手この手を使ってアピール。なかでも、丸メガネをかけて登場したオンユは、本を読む彼女にそのメガネをかけてあげようと……するはずが、なぜかジョンヒョンが装着! さらに、お花のプレゼント作戦も、またもやジョンヒョンの耳に! メガネ&耳に花という可愛らしい出で立ちは、ジョンヒョンからキー、そしてテミンへとバトンタッチされ、観客の笑いを誘った。


 実はこれ、テンションの上がったメンバーの最終日ならではのアドリブ。クールなパフォーマンスで魅了したかと思えば、こんなキュートな一面も併せ持つのが、SHINeeの愛らしいところ。曲の終わりには、彼女の電話番号をゲットしたオンユがテレフォンボックスへ。「これからもずっと素敵な思い出を作りましょう!」と、甘いセリフをささやき、ファンを喜ばせた。ほかにも、曲に合わせて自在に変形する豪華なステージ装置も見どころのひとつ。「ABOAB」、「Nothing To Lose」、「Married To The Music」と、疾走感あるメロディにのせて、センターの円形ステージが上昇したり、5つの三角形が垂直に立ち上がったり、さらには回転ブランコになったり……と、夢のような時間を演出した。


■ペンライトの光、大合唱、鳴り止まないアンコール……愛いっぱいのフィナーレ!


 さらに、新たな試みとして無線コントロールペンライトも導入された。曲の雰囲気に合わせて、オートマチックに様々なカラーのライトが点灯&点滅し、幻想的なステージを彩った。また、MC時にはメンバーからの問いかけにライトで答えるコミュニケーションも。ミンホが日本でも男性ファンが増えてきたことをふまえて「男性同士で来た方?」と質問。ライトを振る男性ファンに直接声をかけるなど、フレンドリーなやりとりも見られた。さらに、テミンが「おじいちゃん、おばあちゃんと孫と来た方?」と問いかけると、こちらも5組ほどがライトで挙手。まわりのファンも一緒にアピールするなど、ほほえましい展開に。幅広い年齢のファンに愛されていることが明らかになり、会場全体が温かい拍手で包まれる。そして、ラストにオンユが「今回のツアーが楽しくて、また一緒に遊びたい方はオフしてください」というと、全員でライトを消していく。この光景には、思わずオンユの目にもキラリと光るものが。


 鳴り止まないアンコールの声に、再度登場した5人が披露したのは、ファンからの人気も高い「Everybody」。1公演まるまる激しく踊り続けてきたとは思えないほど、気迫あふれるパフォーマンスに会場からは割れんばかりの歓声が送られた。さらに「Stand by Me」では会場の隅々まで感謝と愛を届けようと、ボールとフリスビーを力いっぱい投げるメンバーたち。「Diamond Sky」にのせて、ファンと共に指でダイヤモンドポーズを掲げ、直筆メッセージ入りの銀テープが舞った。そして、「Winter Wonderland」は、ファンも一緒に大合唱する、感動的なラストとなった。


「みなさんの応援のおかげで25公演、無事に終わりました。本当に本当にありがとうございました。みなさんぜひ、また会いましょう」(オンユ)、「SHINeeの活動、期待してください」(ジョンヒョン)、「ずっと一緒にいきたいですけど、みなさんもそうですか? みなさんのおかげで力になります。SHINeeもっともっと頑張りますので、ずっと見守ってください」(テミン)、「いつもみなさんは僕の希望です」(ミンホ)、「みなさんからもらった応援と愛を恩返しできるように頑張りますので、これからも応援をよろしくお願いします」(キー)


 ファンはもちろん、共にステージを作りあげたバンドメンバーやダンサーにも感謝の言葉を伝えていく5人。「見えないところで、たくさん頑張っているスタッフさんにも大きな拍手をお願いします」と言うと、スクリーンにスタッフたちが映し出され、「見えるじゃん!」とハシャぎまくるメンバーに、会場にいるすべての人が笑顔になった。現時点の最新で最高のパフォーマンスを見せてくれたSHINee。<この世で最後に笑うのは 変わり続ける奴さ>、きっと5人は次の再会までにさらなる進化を遂げてくるのだろう。(佐藤結衣)