レッドブルF1チームのダニエル・リカルドは、次戦スペインGP用にピレリが準備したハードコンパウンドは「誰にとっても良いものではない」と話し、状況を懸念している。
今季のタイヤは耐久性が向上しており、ドライバーはタイヤの温度を上げることに悩まされている。前戦ロシアGPでは、ウルトラソフトタイヤですらも通常の距離のスティントを走りきることが可能だった。
ピレリはスペインGPの行われるバルセロナに最も硬いコンパウンドのタイヤを選択しており、リカルドは「硬すぎるハードタイヤ」が与える影響を懸念している。
「ハードタイヤを使うのは今シーズン初めてのことになる。これが僕らの助けになってくれるかどうか、確信は持てないが、誰にとっても良いことだとは思えない。タイヤはいまでも十分な硬さがあるのだから、ハードコンパウンドでは硬すぎる。バルセロナが暑くなって、ハードタイヤが機能すればいいのだけれど、涼しくなったら誰もが難しくなるね」
ピレリはスペインGPにソフト、ミディアム、ハードの3種類を持ち込むことを決めており、各コンパウンドのセット数をピレリ側が定めるのは、このレースが最後となる。各ドライバーはレースで、ミディアムもしくはハードのいずれかを使用しなければならない。
レッドブルはバルセロナで大規模アップデートを投入する予定であり、これによってフェラーリ、メルセデスとの差を縮めることを望んでいる。昨シーズンのスペインGPで勝利を挙げたマックス・フェルスタッペンは、レッドブルが優勝争いに参加することよりも、トップ2チームとの差を埋めることを期待すると言う。
「アップデートが何をもたらしてくれるかに注目するべきだ。トップチームに少しでも近づくか、少なくとも追いかけられるようになることを望んでいるよ。それができるだけでも、前進だと言える」