5月4日、ベルギーのスパ・フランコルシャンでWEC世界耐久選手権第2戦が開幕。TOYOTA GAZOO Racingは、7号車トヨタTS050ハイブリッド(小林可夢偉/マイク・コンウェイ)がトップタイムをマークした。
シリーズ天王山であるル・マン24時間耐久レース前、最後の1戦となるWECスパ。トヨタはル・マンに投入する3台目のTS050ハイブリッドを投入し、初の3台体制で挑んでいる。
公式練習は朝からくもり空が広がる典型的なスパ・ウェザーなか、2セッション、計3時間に渡って行われた。
初日トップにつけた7号車トヨタは、公式練習2回目に可夢偉が1分56秒369をマーク。なお、7号車のドライバーのうち、ホセ-マリア・ロペスは、4月の第1戦シルバーストンで脊髄を負傷しており、ル・マン24時間出場に向け治療に専念するため、この週末は欠場。7号車は可夢偉とコンウェイのふたりで6時間の決勝に挑む。
「練習走行とはいえ、最速タイムをマークできるのはいつでも嬉しいこと」と可夢偉。
「しかし、今日の目的はそれではありません。すべての車両が決勝レースでの最適セットアップを見出すべく努力しています」
「いいスタートを切れましたが、今日のデータを精査して、今以上にパフォーマンスを上げることができると思っています」
「ライバルとは厳しい競り合いになる事と思いますが、とにかく決勝レースへ向けての準備を進めて行くだけです」
中嶋一貴/セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン組の8号車トヨタは1分57秒914で4番手。ル・マンを見据えローダウンフォース仕様のエアロキットを装着しているステファン・サラザン、国本雄資、ニコラス・ラピエール組の9号車トヨタは1分58秒494で5番手だった。
一貴は「TS050ハイブリッドの感触は素晴らしく、特にハイ・ダウンフォース仕様でのグリップは最高です。あとは決勝をどう戦うかを考えて行きます」とコメント。
そして、これがWECデビュー戦となる国本は「初めてスパを走りましたが、とても楽しかったです。特にTS050ハイブリッドで走るのは格別です」と、その印象を語った。
「しかし、僕自身としては決勝レースへ向けて多くのことを学ばなくてはなりません。スパにおいて、我々のTS050 HYBRIDの能力を最大限に発揮できるよう、着実に学んで行くことに集中しています」
「経験豊富なステファン(・サラザン)とニコラス(・ラピエール)に助言をもらいながら、ともにセットアップを進めて行くのは、とても貴重な経験です」
5日(金)は現地10時25分(日本時間17時25分)から1時間の公式練習3回目が行われた後、15時25分(日本時間22時25分)に公式予選が行われる。