第2戦 富士スピードウェイ
ペースは良かったが不運に見舞われポイント獲れず
500kmの長距離レースでは、戦略をフレキシブルに組めるようにチームは硬めのタイヤをチョイスした。思ったより気温が低かったので、ウォームアップ走行でセットの微調整をしてレースに挑んだ。
スタートは高木真一。高木はスタートでひとつポジションを上げて7番手でレースを展開していった。しかし、9周目に2台後ろを走っていたクルマが止まりきれず、55号車に追突してきた。大きなダメージは無かったが、高木は無線でバランスが崩れたと訴えてきた。そこで順位を10番手まで落としてしまう。
ペースが落ち込んでしまったが、高木はバランスの崩れたクルマの乗り方を変えてペースを元に戻し、23周目にはひとつポジションを上げた。他車のルーティンのピットインもあり、37周目にショーン・ウォーキンショー選手に変わるまでに4番手までポジションを上げた。
しかし、このピットインで燃料補給装置にトラブルが発生してしまい、満足な給油ができなかった。さらにそれが原因で作業ミスがあり、ショーンはピットアウト後にドライブスルーペナルティを受けてしまった。ここで順位を19番手まで落としてしまった。
ショーンはここでトップグループと同等の速いラップタイムを刻み、前車を追いかけたが、ピットインで満足な給油ができていなかったので、60周目に再度ピットインすることになってしまった。ここで順位を22番手まで落としてしまったが、ショーンは諦めることなく、速いペースで周回を重ねた。
77周目に最後のピットインを行い、高木に交代。17番手まで順位を上げたものの、ポイント圏内には届かなかった。
レース前はクルマの仕上がりも良く、表彰台も狙える手応えがあっただけに非常に残念な結果になってしまったが、8月の富士に向けて貴重なデータを得ることができた。
土屋圭市アドバイザーのコメント
「クルマもドライバーも速かっただけにすごく悔しいね。今回は運がなかったね」
安藤博之エンジニアのコメント
「給油装置にトラブルが出てしまったり、作業違反でペナルティを受けてしまい勝負権を失ってしまいました。トラブルの原因はこれから検証しますが、クルマのバランスは非常に良かったので残念です。しかし、8月にもここでレースがあるので、良いデータを得られたと思います」
高木真一選手のコメント
「ウォームアップでセットを変えたのですが、それが非常に良くてペースも良かったと思います。長距離のレースなので作戦としては終盤に勝負する予定で、序盤は焦らず7番手でレースを展開することができました。しかし、後方のクルマが止まりきれず追突されてしまったので、そこからバランスも狂い、1秒ほどペースも落ちてしまいました」
「しかし、何とか乗り方を工夫して走ったらペースを取り戻すことができたので、何とかポイントを獲りたいと思って走っていました。それから給油装置のトラブルがあってレースを上手く運ぶことができませんでしたが、その後はタイヤの使い方など色々と試すことができたので次の富士や長距離のレースの準備ができたと思います」
ショーン・ウォーキンショー選手のコメント
「ラップタイムは非常に良くて、上位を狙えるほどペースが良かったけど、ペナルティを受けてしまったり、給油装置のトラブルで満足にレースができなかったのは残念でした。しかし、8月の富士のレースに向けて非常に良いデータを得ることができたので、また気持ちを切り替えて頑張ります」