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ARTA NSX-GT スーパーGT第2戦富士 決勝レポート

2017年05月05日 11:22  AUTOSPORT web

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2017スーパーGT第2戦富士 ARTA NSX-GT
第2戦 富士スピードウェイ

ポイント獲得も上位との差が課題
 五月晴れに恵まれた富士スピードウェイだったが、この季節にしては肌寒いなかでレースのスタートが切られた。スタートドライバーは野尻智紀。序盤は9番手でレースを展開していったが、10周を過ぎたあたりからボンネットが浮いてしまうトラブルが発生してしまった。

 野尻は無線でトラブルを報告してきたが、大きく浮くことが無かったのでそのまま走行を続けた。野尻は安定したペースで周回を重ね、27周目にルーティンのピットインを行った。

 ここでボンネットの修理を行い小林崇志にバトンを渡した。小林は14番手でコースに復帰し、他車のピットインもあり、38周目までには9番手まで順位を挽回した。しかし、40周あたりからピックアップがあり、ペースが落ち込んだが、すぐにピックアップはなくなり、速いペースで周回を重ねていった。

 50周を過ぎたあたりからバランスも向上したが、前車との差は徐々に縮めていったものの、順位を上げるには至らなかった。67周目にルーティンのピットインを行い、最後のスティントを野尻に託した。

 野尻は10周後には元の順位に戻り、ラストスパートに賭けた。燃料が軽くなるとともにペースを上げて行ったが、わずかに及ばず9位でレースを終えた。今季初完走で貴重なポイントを獲得することができた。

鈴木亜久里監督のコメント
「ペース自体はそれほど悪くは無かったけど、全体的なレベルがまだ低いね。トラブル無く最後まで走りきって、ポイントを獲得できたのは良かったけど、もっとレベルアップして、次のレースはもう少し上のポジションでレース展開出来るようにしたいね。そうすれば表彰台も見えてくるので、次のオートポリスまでには改善したいね」

星学文エンジニアのコメント
「予選のポジションが良かったので確実にポイントを獲れるように昨日からの問題点を洗い出し、セットアップに変更も加えました。レースのペースでは同じメーカー内でも差があるのでそこはセットアップで改善の余地があると思いました。しかし、レクサス勢との差はまだ大きいので、あらゆる面で改善していかなければならないと思っています。セカンドスティントでは序盤タイヤの状態が良くなかったので、検証して次までに対策を考えます」

野尻智紀選手のコメント
「最初のスティントで前の車両に詰まってしまったり、ボンネットが浮いてしまうトラブルが出てしまい、それがどの程度車のバランスに影響しているか分かりませんでしたが、ファーストスティントとサードスティントでは車のバランスが結構違っていました。そうは言っても、もう少しファーストスティントで自分なりに何とかしなければならなかったという反省点はあります」

「また、今回小林さんと組んで初めてレースを走り切る事が出来ましたが、お互いレースになって初めてドライビングの違いなども明らかになってきたので、ドライバーとしてもチームとしても課題が見えてきたと思います。次回のオートポリスまでには準備をしていきたいです」

小林崇志選手のコメント
「ファーストスティントの時は野尻選手の前に遅い車がいたので、それを抜ければいいペースで走れると考えていました。その車はピット作業で抜くことができたのですが、僕のスティントになったらあまりペースが上がらず、抜かれてしまいました」

「スティントの序盤はピックアップに苦しみ、そこで前車との差を広げられてしまいました。その後はピックアップの問題も解消し、ペースを上げる事が出来たのですが、そこで差をつけられてしまったことが非常に残念でした。全体的にまだ足りない部分が多かったのですが、最後までレースを走りきれたので、次のレースに向けて良い準備ができたと思います」