F1経営陣は、今夏のロンドン中心部でのイベント開催の可能性についてウエストミンスター市議会に打診し、公道でのデモンストレーション走行の実現について話し合った。
この企画は家族向けの屋外イベントとすることを焦点としたもので、ロンドン中心街の公道における走行を含むいくつかの案が提出された。
イギリスGPが行われる7月16日の週に、1日開催のイベントとして行うことが希望されている。
開催案が提出されたものの、今年のシルバーストンでのグランプリの前にデモンストレーションを行うのは、時間の関係で課題が多いとみられている。
ロンドンの公道でグランプリを開催する見通しについては、今回のこの提案には含まれていない。
「大ロンドン庁の担当者とウエストミンスター市議会はイベント主催者と会合をもち、ロンドン中心部でレースではなくショー形式イベントを開催する可能性について話し合いました」とウエストミンスター市議会の広報担当者は述べた。
「話し合いはまだ初期の段階で、合意に至っている事項はありません」
議会は現在、F1経営陣に対して何が実現可能かフィードバックを提供するための報告書をまとめているとみられる。
このデモンストレーションランが許可されれば、このようなイベントがロンドンで行われるのは、2004年にF1の8チームがリージェント・ストリートとピカデリーサーカスの間のコースを走り抜けて以来のこととなる。
ロンドン市街地でのグランプリ開催の噂は長きにわたって囁かれているが、いまだに実現に近づいてはいない。
先月、道路交通法の改正案がイギリス議会で可決された。改正案では封鎖した道路の使用も含めた、イングランドでのモータースポーツイベント開催の手続きが簡素化されている。
以前はイベントで自動車道路を封鎖する場合には、議員立法を成立させなければならなかった。
改正された道路交通法では、道路封鎖許可を下すのはイギリスのモータースポーツ運営団体であるモータースポーツ協会と地元の議会の責務となる。
しかし市中心部でのF1レース開催実現に向けては、克服すべき課題がいまだに数多く残っているとみられている。