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スーパーGT第2戦富士はレクサス祭り。GT300は戦略成功したJMS RC F GT3が初勝利

2017年05月04日 18:22  AUTOSPORT web

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スーパーGT第2戦富士GT300クラスで優勝を飾ったJMS P.MU LMcorsa RC F GT3
スーパーGT第2戦は5月4日、第2戦富士の決勝レースが行われ、GT300クラスは第1スティントを長くとる作戦を見事に的中させた中山雄一/坪井翔組51号車JMS P.MU LMcorsa RC F GT3が優勝。レクサスRC F GT3に初勝利をもたらした。

 グランドスタンドの多くが埋まり、ゴールデンウイークらしい晴天の下迎えたスーパーGT第2戦富士の決勝。迎えたスタートでは、ポールポジションスタートの片岡龍也駆るグッドスマイル 初音ミク AMGがスタートを決め、峰尾恭輔駆るGULF NAC PORSCHE 911が続いていくが、1周目にビヨン・ビルドハイム駆るGAINER TANAX AMG GT3がGULF PORSCHEをパス。さらに4周目には、中山雄一のJMS P.MU LMcorsa RC F GT3が峰尾をかわしていった。

 一方、後方から順位を上げてきたのは、荒聖治駆るStudie BMW M6と、藤井誠暢のD'station Porsche。特に予選タイム抹消となり、14番手スタートとなっていたD'station Porscheは、9周目には8番手まで浮上してくるが、前を行くARTA BMW M6 GT3を抜こうとした際にレクサスコーナーで接触。ポジションを落としてしまい、藤井には黒白旗が提示された。

 トップを走っていたグッドスマイル 初音ミク AMGは、1スティントめのピットイン間際となる27~29周目あたりにGAINER TANAX AMG GT3に接近を許したものの、1回目のピットを終えた後は2台の順位は変わらず。一方で、上位陣でピットストップを引っ張ったのは、序盤ポジションを上げ3番手につけていたJMS P.MU LMcorsa RC F GT3。41周までピットインを引っ張り、中山から坪井翔に交代した。

 1回目のストップを終えて、トップ3はグッドスマイル 初音ミク AMG、GAINER TANAX AMG GT3、そしてJMS P.MU LMcorsa RC F GT3となっていたが、驚きとなったのは4番手。いったんは23番手まで後退していたD'station Porscheがつけていたのだ。D'stationは上位陣が1分39秒台から40秒台で走行しているなか、1分38秒台から39秒台のラップタイムを並べポジションを挽回。スヴェン・ミューラーも前日のペナルティを帳消しにする走りをみせ、表彰台圏内をうかがった。

 一方、上位陣は2回目のストップに向けて膠着状態のままレースが続けられていたが、波乱が起きたのが61周目。トップを走っていたグッドスマイル 初音ミク AMGがパンクチャーに見舞われてしまい、緊急ピットイン。ロスタイムは少なかったが、長い最終スティントを走ることになってしまった。

 これでトップに立ったGAINER TANAX AMG GT3は、70周を終えてピットへ。また、追い上げをみせるD'station Porscheもやや遅れてピットに入る。一方、タイミングをずらしていたJMS P.MU LMcorsa RC F GT3は、79周を終えピットイン。坪井から中山にステアリングを戻した。

 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3は第1スティントを引っ張ったこともあり、最後のピットストップを39.3秒という速さで終える。これで首位を譲らずGAINER TANAX AMG GT3の前でピットアウトすることに成功したが、GAINER AMGのビヨン・ビルドハイムは、チェッカーに向けJMS P.MU LMcorsa RC Fが背後につけた。

 しかし、トップでバトンを受け取った中山は、逆にGAINER TANAX AMG GT3のビヨン・ビルドハイムとのギャップを広げ、トップでチェッカー! レクサスRC F GT3にスーパーGTにおける初勝利をもたらすとともに、51号車LM Corsaにも初勝利をもたらした。坪井もスーパーGT初勝利を2戦目で飾っている。

 2位はGAINER TANAX AMG GT3が入り、最後までプッシュを続けたD'station Porscheが3位に。ポールポジションスタートのグッドスマイル 初音ミク AMGだが、終盤ふたたび左フロントタイヤがパンクチャーに見舞われてしまい後退。4位はショップチャンネル ランボルギーニ GT3、以下LEON CVSTOS AMG、B-MAX NDDP GT-Rというトップ6となった。