1人暮らしをしている人が困るのが食事だろう。料理をしない人の場合は、野菜の摂取には頭を抱えるものだ。
はてな匿名ダイアリーに4月17日、「自炊しない人はどうやって野菜取ればいいのか」という投稿が寄せられた。タイトル通り料理をしない投稿者は、コンビニのサラダや野菜ジュースに抵抗を感じている。外食をするにしてもラーメンやカレーばかりであると嘆き、
「どう考えても野菜取れないと思うんだよなあみんなはどうやってんだろう」
と投げかけた。
「コンビニでサラダ買ってきてめっちゃ食う」「カット野菜ならむだなく使えて便利」
この投稿には約600件のはてなブックマークがつき、多くの関心を集めた。インスタント食品は調理の手間がなく、料理ができない人にとっては便利だが、野菜を摂るのは難しい。
1日あたりの野菜摂取量の目安は350グラムとされているが、厚生労働省が発表した国民健康・栄養調査(2015年)によると、野菜摂取量の平均値は293.6グラム。年齢別にみると、男女ともに20代が最も少ない。やはり若い世代は金銭的にも時間的にも野菜を摂る余裕がない、ということなのだろうか。
では、どのように野菜を摂っている人が多いのだろうか。はてなブックマークには、「カット野菜ならインスタントラーメン、焼きそば、野菜炒め等むだなく使えて便利」「コンビニでサラダ買ってきてめっちゃ食う」という意見が挙がる。
ほかには、スーパーの総菜を活用するという人も。最近では、小分けパックされ商品もあり、単身者には便利だ。
そのほかの対処法としては、「スムージーもいいぞ。料理スキル要らんし」「キャベツ1玉買ってきて、ざく切りしてうま塩ドレッシングかけて食べてる」というなど、簡単な調理をするという体験も書かれている。
ベビーリーフなど洗えば切らなくてOKな野菜を選べば、調理不要で野菜を摂れる
自炊をしない人が、面倒な調理をせずに野菜を摂るにはどうすればいいのか。食のコンテンツ企画を行うフードクリエイティブファクトリー所属の管理栄養士、五十嵐ゆかりさんに聞いた。
まず外食する場合だが、五十嵐さんは「ラーメンやチャーハンなどの単品メニューでは野菜不足になりやすい」と指摘。そのため、「野菜の副菜がついた定食やサラダが付いたセットメニューを選び、野菜の摂取を心がけることが大切」と話す。
ただ、サラダであれば何でもいいわけではない。ポテトサラダや春雨サラダ、マカロニサラダなどは野菜の量が少なく、油や炭水化物が多い。そのため、「ごはんや麺と合わせると炭水化物を摂りすぎてしまいます」と注意を促している。サラダを選ぶ際のポイントとして、
「葉物が多く入っているサラダや様々な野菜が入った彩りのいいサラダを選ぶのがおすすめです。生のまま食べられるカット野菜を購入し、そのまま器に盛ってサラダとして食べれば野菜を摂れます」
とアドバイスする。
調理不要で野菜を手軽に食べる方法もある。購入するのは、ベビーリーフ(もしくは生のまま食べられるカット野菜)、ミニトマト、オリーブオイル、酢、塩こしょうだ。
「ベビーリーフ、ミニトマトのように洗えば切らなくてOKな野菜を選ぶことで、調理不要で野菜を手軽に食べることができます。ドレッシングは買うのも、作るのも必要はありません。オリーブオイル、酢をスプーン1杯程度かけて塩こしょうを少々振ればあっという間にサラダを作ることができます」