英AUTOSPORTが2017年F1第4戦ロシアGPを戦った全ドライバーを10点満点で評価、最高点9点が4人に与えられた。
この企画は英AUTOSPORTが数年前から行っているもので、各グランプリにおいてすべてのドライバーに関して主に予選と決勝のパフォーマンスを評価し、さまざまなソースから得た情報を加味して採点する。
■「ボッタスは週末を通してハミルトンよりいい仕事をした」
今回最高点の9点と評価されたのは、バルテリ・ボッタス、セバスチャン・ベッテル、セルジオ・ペレス、フェルナンド・アロンソだった。
メルセデスのボッタスは、3番グリッドからスタートし、スタートで順位を上げ、F1キャリア初の優勝を飾った。
「メルセデスはソチでタイヤの扱いに悩んでいたが、ボッタスはルイス・ハミルトンよりずっとうまく問題に対処していた」と短評には記されている。
「予選Q2でトップタイムを出したものの、わずかの差でポールを逃した。それに関しては減点する必要があるかもしれないが、決勝ではしっかりチャンスをつかみ、見事な走りを披露した」
「幸いターン13でのロックアップから致命的な影響を受けることなく、終盤、ベッテルからプレッシャーをかけられながらも巧みに乗り切った」
フェラーリのベッテルは、ポールポジションから2位を獲得した。
「予選Q3で大きなプレッシャーのなか、うまくコントロールした1周を走り、ボッタスとキミ・ライコネンに勝ってポールポジションをつかんだ」
「決勝スタート直後、ボッタスに先行を許したが、終盤は素晴らしい挽回を見せた。ファイナルラップ、周回遅れとなるフェリペ・マッサの処理にわずかに手間取ったことで、逆転優勝は実現しなかったが、それでも非常に優れた走りを見せたのは確かだ」
フォース・インディアのペレスは9番グリッドから6位入賞を果たした。
「今年のペレスは、中団でベストとはいえないマシンで、素晴らしい走りを見せている」
「Q2の最初のランではミスをしたものの、トップ10になんとか入り、レースでしっかりとした走りを披露した。スタートでニコ・ヒュルケンベルグを抜き、ダニエル・リカルドとフェリペ・マッサにも一時チャレンジした。ふたりが問題に見舞われたことで、ペレスが6位をつかんだのは確かだが、それでも強力なパフォーマンスを発揮したのは間違いない」
■マクラーレン・ホンダ:アロンソのQ2進出は見事、バンドーンにまたしても試練
アロンソは4戦連続で予選Q2に進出、15番手を獲得。しかし決勝のフォーメイションラップ中にパワーユニットのトラブルが発生し、スタートできずに終わった。しかし結果はどうあれ、いつも同様の素晴らしい仕事をしたとして、9点の高い評価が与えられている。
「アロンソは、Q1突破を決めたラップを“完璧”と表現した。ジョリオン・パーマーとハース勢が苦戦しているなか、アロンソはいつもどおり見事な仕事をしてQ2に進出した」
「ホンダエンジンによってストレートで大量に時間を失っているため厳しいレースを覚悟していると述べていたアロンソだが、ERSトラブルのため、スタートすらできずに日曜の仕事を終えた」
チームメイトのストフェル・バンドーンは、予選17番手を獲得したが、パワーユニットのエレメント交換によるグリッド降格で最後尾から決勝をスタート、14位で完走を果たした。バンドーンには7点の評価が与えられた。
「またしてもバンドーンにとって厳しい週末となってしまった。タイヤに苦労し、予選Q1でのアロンソとのタイム差は約0.7秒と大きなものだった」
「エンジンペナルティで最後尾グリッドについたが、早々にザウバー2台を抜き、しばらくはウイリアムズのランス・ストロールと同ペースで走った。バンドーンは競争力のないマシンでやれるだけのことをやったし、今回は少なくとも決勝をスタートすることはできた」
■2017年第4戦ロシアGPの各ドライバーの点数は
英AUTOSPORTによる2017年第4戦ロシアGPでの各ドライバーの点数は以下のとおり(10点満点)。
■メルセデス
ルイス・ハミルトン:5点
バルテリ・ボッタス:9点
■レッドブル・レーシング
ダニエル・リカルド:8点
マックス・フェルスタッペン:8点
■フェラーリ
セバスチャン・ベッテル:9点
キミ・ライコネン:8点
■フォース・インディア
セルジオ・ペレス:9点
エステバン・オコン:8点
■ウイリアムズ
フェリペ・マッサ:8点
ランス・ストロール:6点
■マクラーレン
フェルナンド・アロンソ:9点
ストフェル・バンドーン:7点
■トロロッソ
カルロス・サインツJr.:7点
ダニール・クビアト:7点
■ハース
ロマン・グロージャン:3点
ケビン・マグヌッセン:7点
■ルノー
ニコ・ヒュルケンベルグ:7点
ジョリオン・パーマー:4点
■ザウバー
マーカス・エリクソン:7点
パスカル・ウェーレイン:6点