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MotoGP第4戦スペインGPプレビュー:ロッシがポイントリーダーに浮上。ヨーロッパ初戦を制するライダーは?

2017年05月03日 13:42  AUTOSPORT web

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2016年のスペインGPで優勝したバレンティーノ・ロッシ/モビスター・ヤマハMotoGP
今週末、スペインのヘレスサーキットでMotoGP第4戦スペインGPが開催。カタール、アルゼンチン、アメリカと転戦してきたMotoGPシリーズだが、今回のヘレスから、ヨーロッパラウンドのスタートとなる。

 スペインGPの舞台となるヘレスサーキットは、スペインの南端、アンダルシア地方に位置する。全長は4.4km、左コーナー5、右コーナー8の中速サーキットで、低速コーナーから高速コーナーまで、バラエティにあふれたテクニカルコースだ。

 パッシングポイントはバックストレートエンド、1コーナー進入、9コーナー、そして最終コーナー進入とあまり多くなく、スターティンググリッドが重要なコースとなる。

 ヘレスは1987年以降、世界グランプリが開催され、以後、スペインGPのホストサーキットとして長い歴史を持つ。ヨーロッパラウンドの開幕戦の舞台として、例年、ヨーロッパ各国から10万人を越える多数の観客が詰め掛けることでも知られている。

 昨年のスペインGPはウイークを通じてドライコンディションで各セッションが争われた。

 MotoGPクラスではバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がポールポジションを獲得。決勝でも序盤こそホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)とのバトルを繰り広げたものの、その後、単独トップに立つと、一度もトップの座を譲らず独走でシーズン初優勝を飾った。

 ロレンソはロッシに逃げられた後、マルク・マルケス(ホンダ)との2番手争いを展開したが、中盤以降は単独2番手となりそのままゴール。マルケスも単独3番手で周回を重ね、3位でゴールした。

 Moto2クラスではサム・ロウズ(カレックス)がポールポジションを獲得。決勝はロウズ、ジョナス・フォルガー(カレックス)、アレックス・リンス(カレックス)の3人が後続にリードを取ってトップ集団を形成。中盤になるとリンスが遅れ、終盤はロウズとフォルガーのトップ争いとなるが、最後はロウズがフォルガーを引き離して優勝。中上 貴晶(カレックス)は予選12番手からスタートし7位に入賞した。

 Moto3クラスではニッコロ・ブレーガ(KTM)がグランプリ通算5戦目で初ポールポジションを獲得。ブラッド・ビンダー(KTM)が2番手に続いた。

 しかし、ビンダーのマシンに予選後のテクニカルチェックでECUソフトウエア違反が判明、ビンダーは決勝を最後尾グリッドからスタートとなるペナルティを受けた。

 ところが、ビンダーは決勝スタート直後から順位を挽回。レース終盤にはフランチェスコ・バニャーヤ(マヒンドラ)、ホルヘ・ナバーロ(ホンダ)、ブレーガの3人によるトップ集団に追いつき、23周のレースの18周目にトップに立つと、そのまま3人を引き離して、最後尾スタートから優勝という離れ業を演じた。

 2番手争いは最終ラップに前に出たブレーガが制し、グランプリ初表彰台を獲得。3位にバニャーヤが続いた。

 MotoGPクラスでは開幕2連勝を飾っていたマーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)が、第3戦アメリカズGPで転倒リタイアに終わり、まだ優勝こそないものの、開幕から3戦連続で表彰台に立っているバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)がランキングトップに浮上した。ロッシとビニャーレスの差は6ポイント。モビスター・ヤマハMotoGPの二人がランキング3位以下を大きくリードしている。

 第3戦アメリカズGPで今シーズン初優勝を飾ったマルク・マルケス(ホンダ)はランキング3位に浮上。ランキング2位のビニャーレスとは12ポイント差。マルケスから8ポイント差のランキング4位にアンドレア・ドビジオーゾ(ドゥカティ)が続き、カル・クラッチロー(ホンダ)がインディペンデントチームトップとなるランキング5位、第3戦アメリカズGPで今シーズン初表彰台に立ったダニ・ペドロサ(ホンダ)がランキング6位。ランキング4位以下の3人はポイント差が接近しており、ドビジオーゾとクラッチローが1ポイント差、クラッチローとペドロサが2ポイント差。

 ルーキートップのランキング7位にヨハン・ザルコ(ヤマハ)。チームメイトのジョナス・フォルガー(ヤマハ)がルーキー2位のランキング7位に続く、ザルコとフォルガーの差は1ポイント。ランキング9位のスコット・レディング(ドゥカティ)、ランキング10位のジャック・ミラー(ホンダ)までフォルガーと同ポイントで並んでいる。

 ホルヘ・ロレンソ(ドゥカティ)はランキング13位とドゥカティへの対応に苦戦。アンドレア・イアンノーネ(スズキ)は第3戦でようやく今シーズン初ポイントを獲得、ランキング15位につける。また、アレックス・リンス(スズキ)はアメリカズGPで転倒し、左手首を骨折、スペインGPにはスズキのテストライダー、津田拓也(スズキ)が代役参戦する。津田は今レースがMotoGPデビューとなる。

 ヨーロッパラウンドの初戦、スペインGPは今後のシーズンを占う重要な一戦。また、レース後にはシーズンスタート後初となるオフィシャルテストの開催がヘレスで予定されている。