マンション購入を考える人にとって、物件の資産価値は気になるところだ。マンション相場情報サイトを運営する「マンションマーケット」は5月1日、東京都交通局(都営線)の6路線を対象に、資産性の高い沿線の調査結果を発表した。
2007年当時の価格と2017年現在の価格を比較すると、都営線の6路線の中で最も資産性の高い沿線は「日暮里・舎人ライナー」であることがわかった。
平均平方メートル単価は全体的に下落するも、約36%上昇した物件も
調査は、マンションマーケット掲載の2007年築の分譲マンションで、駅徒歩10分(800メートル)圏内に存在するマンションを対象に実施。2007年と2017年の平均平方メートル単価を算出し、価格変化を調べた。(2017年データは今年4月18日時点。対象駅は23区内)
6路線中で最も資産価値が高いのは「日暮里・舎人ライナー」で、2017年での平均平方メートル単価は67万9118円(2007年は69万1096円で増減率はマイナス1.7%)。同路線は東京都荒川区の日暮里駅から足立区の見沼代親水公園駅を結び、2008年に開業。コンピューター制御による自動運転を行う新交通システムとして注目された。
マンションの平均平方メートル単価は2007年比で全体的に下落しているものの、日暮里・舎人ライナー沿線では、およそ36%上昇した物件もあり、人気の高さがうかがえる。
国土交通省が2015年に発表した混雑率データでは、同路線の赤土小学校前~西日暮里間の朝7時半~8時30分の混雑率は183%と他の5路線を上回る。(5路線の混雑率は150%ほど)。
調査を行なったマンションマーケットはリリースで、
「開業して10年にも満たない路線ですが、混雑率データからもわかるように、需要の高い路線となっており、実際これまで数多くのダイヤ改正や新型車両の導入が行われてきました。今後も多くの変化を遂げることが予想される日暮里・舎人ライナー。価格相場の変動にも注目したい」
と言及した。
2位は「浅草線」で2017年での平均平方メートル単価は88万889円(2007年は95万8550円で増減率はマイナス8.1%)、3位は「三田線」で同82万2652円(同90万2321円でマイナス8.8%)、4位は「大江戸線」で同86万6565円(同95万2296円でマイナス9.0%)、5位は「新宿線」で同85万1203万円(同94万2184円でマイナス9.7%)、6位は「都電荒川線」で同71万3544円(同80万8598円でマイナス11.8%)という結果だった。