2017年5月2日
プレスリリース
モンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第9戦リッチモンド
ペナルティ続出の大乱戦
地元デニー・ハムリンが3位フィニッシュ
リッチモンドのショートオーバルで行われたNASCARカップ・シリーズは、レースの半分以上を“トヨタ・カムリ”勢が支配しながら、終盤のピット時にペナルティを受け後退するなど厳しい戦いとなり、地元出身デニー・ハムリンが3位フィニッシュとなった。
若手主体で臨んだエクスフィニティ・シリーズは、上位を争った“トヨタ・カムリ”勢がレース終盤の多重クラッシュに巻き込まれ、トップ10フィニッシュを果たせずレースを終えた。
Monster Energy NASCAR CUP SERIES
第9戦 Toyota Owners 400
開催日:4月30日
ペナルティ続出の大乱戦
地元デニー・ハムリンが3位フィニッシュ
4月30日(日)、米国東部バージニア州リッチモンドのリッチモンド・インターナショナル・レースウェイでモンスターエナジー・NASCARカップ・シリーズ第9戦「Toyota Owners 400」が開催された。
リッチモンドは開設1946年と非常に長い歴史を持つ、1周0.75マイル(約1.2km)のショートオーバル。前戦ブリストルに続き、2週連続のショートオーバル戦となる。
トヨタ勢はここブリストルで過去に10勝。うちカイル・ブッシュが5勝。地元バージニア州出身のデニー・ハムリンも3勝を挙げている。
28日(金)に行われた予選では、2015年の秋に勝利を挙げているマット・ケンゼスが今季初となるポールポジションを獲得。
マーティン・トゥルーエクス・Jr.が3番手、カイル・ブッシュが7番手、ダニエル・スアレツが11番手、ハムリンは16番手からスタートを切ることとなった。
午後2時16分、0.75マイルオーバルを100周、100周、200周の3ステージ合計400周(300マイル:約480km)して競われる決勝レースがスタート。
スタートしてすぐの5周目、20番手からスタートを切った20歳のルーキー、エリック・ジョーンズが右前タイヤのバーストに見舞われクラッシュ。早くもレースを終えることに。
ポールポジションのケンゼスがスタートからトップを逃げ前半戦を支配。これにトゥルーエクス・Jr.とカイル・ブッシュが続いて序盤は“トヨタ・カムリ”が1-2-3体制でレースを支配した。
しかし、カイル・ブッシュはコーション時のピットでスピード違反のペナルティを受け、26位へ後退。
ステージ1は、ケンゼスが一度も首位の座を譲ることなく制覇。トゥルーエクス・Jr.が3位、ハムリンが5位に入った。
ステージ2も序盤はケンゼスが首位を快走したが、中盤にかわされ2位フィニッシュ。ハムリンが4位。
ステージ3は、スタート前のピットでハムリンが首位に立つと、ケンゼスと共に首位争いを展開。ステージ1のペナルティで大きく後退していたカイル・ブッシュもじりじりとポジションを取り戻し、上位争いに復帰した。
残り40周での再スタートでは、好ダッシュを決めたカイル・ブッシュがハムリンをかわし2位へ浮上。
ハムリン3位、トゥルーエクス・Jr.が8位、ケンゼス10位とトヨタ勢が上位で終盤戦の争いに期待がかかったが、ケンゼスが再スタート時の接触でタイヤバーストに見舞われスローダウン。
コーションが出され、ピットインしたトゥルーエクス・Jr.は、ピットイン時に規定ラインを超えたとしてペナルティ。カイル・ブッシュもその次のコーション時に、同じくラインオーバーでペナルティを受けるなど、ペナルティ多発の乱戦でトヨタ勢は厳しい戦いを強いられた。
最後は残り20周での再スタート。タイヤを交換し、ハイペースで追い上げたハムリンがトヨタ勢最上位の3位フィニッシュ。
ピットインせずにポジションを上げたトゥルーエクス・Jr.が10位。今季6度目のトップ10フィニッシュでランキングは2位に浮上した。
また、一時2周遅れになるも終盤“ラッキー・ドッグ”を獲得し、着実に追い上げたスアレツが12位に入った。
次戦第10戦は5月7日(日)、米国南部アラバマ州タラデガのタラデガ・スーパースピードウェイで行われる。
ドライバー デニー・ハムリン
「我々の“トヨタ・カムリ”は戦闘力もあり、好調だった。ただ、2号車(ブラッド・ケゼロウスキー:フォード)と22号車(ジョーイ・ロガーノ:フォード)の2台には届かなかった」
「最後はタイヤ交換で追い上げたが3位が精一杯だった。この結果には満足しているが、まだやるべきことはあるし、更に速さを増すことは出来るはずだ」
NASCAR XFINITY SERIES
第8戦 ToyotaCare 250
開催日:4月29日
終盤の多重クラッシュで“トヨタ・カムリ”勢は無念の脱落
4月29日(土)にNASCARエクスフィニティ・シリーズの第8戦「ToyotaCare 250」がリッチモンド・インターナショナル・レースウェイで開催された。
今大会は、19歳のカイル・ベンジャミンが“トヨタ・カムリ”でエクスフィニティ・シリーズにデビュー。ベンジャミンは15歳の時に下位カテゴリーであるARCAシリーズで最年少優勝を果たすなど将来有望な若手ドライバー。
このベンジャミンに加え、昨年のシリーズチャンピオンである25歳のメキシコ人ドライバー、ダニエル・スアレツ、そして今季よりシリーズにフル参戦している地元バージニア州出身の20歳、マット・ティフトという若手主体の布陣でトヨタ勢は今大会に臨んだ。
29日(土)決勝直前に行われた予選では、デビュー戦のベンジャミンが最前列2番手グリッドを獲得。スアレツが3番手につけた。
午後2時15分、0.75マイルショートオーバルを75周、75周、100周の3ステージ合計250周(187.5マイル:約300km)して競われる決勝レースがスタート。
スアレツ、ティフトがハンドリングに苦しむなか、デビュー戦のベンジャミンがステージ1は5位、ステージ2も6位と好走。スアレツもディフェンディングチャンピオンらしい走りでトップ10圏内をキープした。
好走を見せていたベンジャミンだったが、残り11周というところで出されたコーション時、予定外のタイヤパンクに見舞われ痛恨の後退。
残り5周で再スタートが切られたが、直後に6台が絡む多重クラッシュが発生し、トップ10圏内につけていたスアレツ、追い上げを狙っていたベンジャミンもこれに巻き込まれてしまった。
レースは赤旗中断の後、延長されて“オーバータイム”の再スタート。しかし、ファイナルラップに入ったところで再び多重クラッシュ。
トップ10圏内を伺う位置につけていたティフトが巻き込まれ、レースはその時点で順位凍結。トヨタ勢はディラン・ラプトンの12位が最上位という厳しい結果に終わった。
次戦第9戦は5月6日(土)、タラデガ・スーパースピードウェイで行われる。
ドライバー カイル・ベンジャミン
「最後に起こったことを除けば本当にポジティブで、多くのことを学べた。素晴らしい“トヨタ・カムリ”でレースを戦えて本当に嬉しい」
「シリーズのトップドライバー達とのレースは本当にハードで、これまでのカテゴリーとは全く違った。また彼らと戦いたいし、次はもっと上手くやれるはずだ」
「終盤、タイヤパンクでポジションを落とすこととなり、前にいた車両が多重クラッシュしたので逃げられなかった。厳しいレースの終わり方となってしまったが、それ以外はとても良い一日だった」