WRC世界ラリー選手権第5戦アルゼンティーナは4月29日、SS10~15のデイ3が行われ、エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)が暫定トップを維持。しかし、11.5秒後方にティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)が迫っている。
■Mスポーツ
●セバスチャン・オジエ(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合4番手
「今日は(マシンに)小さな問題があって、望む速さを出すのに苦労した。午前中はマシンのリヤ部分にいくつかトラブルがあったんだ。そのせいでとても不安定な感じだったが、チームがサービスパークですべて直してくれたので、その後はずっとよくなったよ」
「午後の最初のステージは調子がよかったけれど、終盤でまた苦戦する羽目になった。最後のステージで派手にホイールスピンして、自信を失ってしまった」
「今日は期待していたような1日じゃなかったし、僕たちは表彰台を争うのに最高のポジションにいるわけでもない」
「でも、明日のふたつのステージでは、いろいろなことが起きる可能性がある。自分たちの目標は問題なく各ステージをクリアすることだ。そしてパワーステージでどれだけのタイムを出せるかだね」
「何が起きるか分からないから、まだまだプッシュしていかなきゃいけない」
●オット・タナク(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合3番手
「どのイベントでも、初日はとにかく安全に走るプランでいる。そのため、何箇所かは慎重すぎたかもしれない。でも、今日は走りやすいステージだったから、より楽しんでドライブできたよ」
「今日は調子がよかったと思う。サービスパークでかなり大きな変更をマシンに加えたら、午後はさらに改善した」
「明日はふたつのトリッキーなステージがあって、さらに大変な1日になる。この2ステージでは(4番手オジエとの)20秒というギャップはないも同然だから、とにかく前に進み続けて集中が途切れないようにしなければならない」
「何が起きてもおかしくないから、焦点を定めてプッシュし続けるよ」
●エルフィン・エバンス(フォード・フィエスタWRC)/デイ3総合首位
「今日はあちこちで問題が起きたから、最高の日ではなかった。僕の小さなミスとマシンの小さな不具合が重なり、マージンを大きく減らしてしまった」
「そうは言ってもアドバンテージはまだ残っているし、明日の戦いで役に立つはずだ」
「ここにはラリーを戦いに来ているから、集中して可能な限りベストを尽くすよ。まだ50キロのハードなステージが残っているし、何が起こるか分からないから、すべての力を出して挑もうと思う」
「この2日間ハードな走行をしてきたけど、僕たちは2位で終わるためにここに来たんじゃないからね。ティエリー(・ヌービル)が優勝したいなら、僕を倒す必要があるよ!」
■ヒュンダイ/ヒュンダイ・モータースポーツ
●ティエリー・ヌービル(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合2番手
「今日、これ以上の結果を求めることはできない。スタート直後は調子が悪く、オープニンスステージではタイヤをパンクさせてしまった」
「その後は状況が良くなって、マッズ(・オストベルグ)に追いつくことができ、総合2番手に手が届いたんだ。マシンのバランスは良かったし、ほとんどの場面で快適に走ることができた」
「最後のステージではエルフィン(・エバンス)とのギャップを縮めようとプッシュして、実際に縮めることができた」
「目標はつねに優勝だけど、戦いは困難なものになる。勝利を掴むだけでなく、後ろを追いかけてくるドライバーから今の順位を守らなければならない。どうなるか楽しみだね!」
●ヘイデン・パッドン(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合6番手
「自分たちの出走順を考えたら、午前中の結果には満足している。マシンの感触はよかったし、午後にプッシュするために準備をしていた」
「だから午後の1本目でロールバーが壊れるなんて思ってもみなかった。それを修復する必要があり、その作業をしているうちに次のステージへのチェックインに6分遅れてしまった。タイムペナルティを受けてしまったよ」
「それでも全体的にステージはスムーズで、流れるように楽しんで走行できた。金曜日に起きたことについてはまだ少し悔しさが残っているんだ。あれがなければ2位を争うことができたかもしれないのに」
「でも、そこからどうなっていたかなんて誰にも分からないことだね。落ち込んでいる暇はない。悩む代わりにラリーを好成績で終え、上位6位以内の貴重なチャンピオンシップのポイントを確実にとることに狙いを定めていく」
●ダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)/デイ3総合9番手
「今日は最初にコースを走ることになったから、いいタイムを出すことはほとんど不可能だった。でも、これがルールだ」
「今週末はツキに見放されていたけど、次はよくなると信じている。単に僕たちはコースへ出て行って楽しみたいんだ」
「ライバルに不運があったから、僕たちは順位をあげ、今はトップ10に入っている。明日も同じようなアプローチを取り、問題なくラリーを終わらせて、ラリー・ポルトガルを楽しみに待つとするよ」
■シトロエン/シトロエン・レーシング
●クリス・ミーク(シトロエンC3 WRC)/デイ3リタイア
「昨晩のうちにマシンを修理するという、信じられないような仕事をしてくれたメカニックたちに、午前中の2ステージでトップタイムという形で恩返しできたことは嬉しかった」
「誰もが未経験のステージを戦えたのはいい経験になったし、マシンのペースにも自信を持つことができてよかったよ」
「ただ、SS14の高速コーナーでマシンのコントロールを失ってしまった。オーバーステアになり、そのままスピンして土手に激突した。そしてマシンはふたたび横転してしまったんだ……」
トヨタ/TOYOTA GAZOO Racing WRT
●ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合5番手
「朝の最初のステージは朝日が目に入ってまぶしかったけど、いいスタートになった」
「2本目のSSは去年アクシデントに遭遇したコースだったから、少し用心深く走りすぎたかもしれない。全体的に今日のペースは悪くなかったと思うけど、少しタイムを失っているような感じがした」
「それが一体何故なのかはハッキリとは分からないけど、もしかしたらコーナーで少しアグレッシブに走り過ぎているのかもしれないね」
「とはいえ、依然としてライバルにプレッシャーをかけ続けているし、まだ勝負は終っていない。明日はもっとも短い1日だけど、ラリー全体のなかでも特に難しいコースを走るので、気を引き締めて臨む」
●ユホ・ハンニネントヨタ・ヤリスWRC)/デイ3総合7番手
「クルマの信頼性は総じて高かったと思うけど、今日はハンドリングが少し神経質に感じられ、コントロールに少し苦労した」
「とにかく注意して走行し、問題なく最後まで走り切ろうと心に決めていて、それはうまくいき、順位を少し上げられたよ」
「走行終了後、明日の最終日に向けてクルマをより良くしようとエンジニアと話をした。クリーンに走るという目標は明日も変わらないけど、できるだけ多くのポイントを獲得したいと思っている」