4月29日、WRC世界ラリー選手権第5戦アルゼンティーナのデイ3に挑んだTOYOTA GAZOO Racing WRTは、ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が揃ってポジションアップ。ラトバラが総合5番手、ハンニネンが総合7番手につけている。
デイ3の舞台となったのは、サービスパークの置かれたビジャ・カルロス・パスの西北エリア。前日よりも路面はフラットだったものの、依然としてラフなコンディションで、多くのドライバーがマシンにダメージを負っての走行を強いられた。
ラトバラもダンパーを破損したほか、川渡りのウォータースプラッシュ通過時に水底のコンクリートにマシンが当たった衝撃でフロントウインドウが割れるなどのアクシデントに見舞われたが、いずれも大事には至らず。堅実な走りでポジションをひとつ上げた。
前日のデイ2でエンジンのパワーが上がらない症状に苦しめられたハンニネンは、この日の午前中も同様のトラブルに苦しめられたが、攻めの走りでポジションをふたつアップ。総合7番手となった。
なお、チームによれば、ハンニネンのマシンに発生しているエンジントラブルの原因は特定済み。第6戦以降に向けて根本的な対策を行い、再発防止を誓うとしている。
■マキネン「改善点すべき点は少なくないが、ここまではいいパフォーマンスを発揮」
「いろいろなことが起きた昨日と比べると、今日は2台とも比較的順調で、過酷なアルゼンチンの道から多くを学べた」と語るのはチーム代表のトミ・マキネン。
「コースは依然として荒れている所が多く、我々のマシンにとっては良いテストの1日となった。まだまだ改善すべき点は少なくないが、このようなラフなコンディションのラリーを戦うのは初めてということを考えると、ここまでのところ、いいパフォーマンスを発揮できていると思う」
「また、選手たちは今日もいい仕事をしてくれた。ヤリ-マティ(・ラトバラ)は総合5番手に順位を上げ、ユホ(・ハンニネン)は着実に進化するという計画をきちんと遂行した。明日も難しいステージが続くけれど、我々の目標は2台揃って完走しポイントを獲得することだ」
ラトバラは「2本目のSSは去年アクシデントに遭遇したコースだったから、少し用心深く走り過ぎたかもしれない」とデイ3を振り返ったほか、ハンニネンは「今日はハンドリングが少し神経質に感じられ、コントロールに少し苦労した」とコメントしている。
競技最終日のデイ4は全3SSの構成。SS16と18はラリー・アルゼンティーナを代表する名物ステージ、エル・コンドル-コピナ。SS18はステージ上位5台にボーナスポイントが与えられるパワーステージとなる。
3SSの合計距離は55.28km、総走行距離は285.39kmだ。