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F1ロシアGP予選:フェラーリがフロントロウ独占!ベッテルは2015年シンガポール以来のPP獲得

2017年04月29日 22:32  AUTOSPORT web

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フェラーリがF1ロシアGPでフロントロウ独占
4月29日、現地時間午後3時にF1ロシアGPの予選が行なわれた。前日と同じく快晴に恵まれ、気温は21度、路面温度は40度というコンディションのもとで各車のフルアタックが観られることとなった。12時から行なわれたFP3ではフェラーリ勢がメルセデスAMGよりも優勢で、今季初のポールポジション獲得の期待が掛かる。 

 Q1の開始直後から各車がウルトラソフトでアタックを開始し、FP3最速のフェラーリ勢だけがスーパーソフトでコースへと向かう。地元ダニール・クビアトが先頭でコースインして観客の声援を受ける。スムーズな路面のソチ・アウトドロームではウルトラソフトも1周目ではなく2周目やクールダウンラップを挟んで3周目でタイムアップを果たせるため、普段の3周1セットのアタックではなく各車のアタック周期はもっと長くなる。

 前日のドライバーズブリーフィングで話し合われたように、最終セクターで前走車とのスペースをとろうとするコース上のトラフィックが問題になる可能性もある。ブレーキングゾーンへのアプローチがブラインドであるターン12~13でのこうした行為は禁止という通達も金曜の時点で追加されている。

 各車が連続周回でアタックを続ける中で、最速タイムを記録したのはバルテリ・ボッタスで1分34秒177から1分37秒041とタイムを縮めていく。

 ルイス・ハミルトンは最初のアタックでミスを犯して6周目にようやく0.368秒遅れで2番手。これにスーパーソフトのフェラーリ勢が0.425秒遅れで続く。

 5位はマックス・フェルスタッペン、6位にはダニエル・リカルドを上回ってニコ・ヒュルケンベルグが飛び込んできた。

 上位5台は残り5分の時点でアタックを終了し、6位ヒュルケンベルグと7位リカルド、9位フェリペ・マッサもやがてピットに戻ったしたが、8位カルロス・サインツJr.以下はピットインして新品のウルトラソフトに履き替えてセッションの最後まで走行し続け、タイムを少しずつ伸ばしていく。


 セッション終了直前にジョリオン・パーマーがターン4イン側のソーセージをヒットしてバランスを崩し、アウト側のウォールにクラッシュ。

 パスカル・ウェーレインもターン13のブレーキングでリヤが流れてスピンオフを喫している。これでセッションは実質的に終了となり、パーマー、ストフェル・バンドーン、そしてウェーレインと彼のスピンの影響で最終ラップにベストを更新できなかったマーカス・エリクソン、ロマン・グロージャンがQ1敗退となった。

 最終的にはエステバン・オコンが6番手に滑り込んでいる。マクラーレン・ホンダでは「グリップはすごく高いしバランスも良いしマシンは完璧に近い」と語るフェルナンド・アロンソが14位でQ2に進出した。

 Q2は15時25分に始まった。ターン4ではクラッシュしたパーマーのマシン撤去作業が続けられており、ダブルイエローが振られているが、タイヤのウォームアップに時間が掛かるだけに各車とも気にすることなく早くからコースへと向かっていく。Q3に進んだ場合はこのQ2のタイムを記録したタイヤが明日のスタートタイヤとなるが、全車が新品のウルトラソフトを履いている。

 ボッタスが1分33秒264で首位に立つと、ハミルトンは0.496秒も遅いタイムで2番手。ベッテルが0.774秒差で3位、ライコネンが0.789秒差で4位となり、スタートタイヤをいたわるためにこの時点で早々にピットへと戻る。

 メルセデスAMG勢とフェルスタッペン以外が2回目のアタックに向かう。ここでライコネンがタイムを更新して0.399秒差の2番手。ベッテルはターン13でややオーバーシュートしてしまいタイムを更新できなかった。

 マッサがフェルスタッペンを上回って5位、ヒュルケンベルグも7位に入る。トロロッソ勢はフォース・インディア勢に0.2秒の遅れで2台ともにQ2敗退。ランス・ストロール、ケビン・マグヌッセン、アロンソがQ2敗退となった。


 Q3は開始直後にコースインしたハミルトンとヒュルケンベルグがウォームアップラップで交錯し、ハミルトンが「彼は危険なドライビングをしている」と不満を訴える。しかし、ヒュルケンベルグは計測1周目からタイムを出し、一方ハミルトンはまだウォームアップを続けている。

 最初のアタックではライコネンが1分33秒253でトップに立ち、ボッタスが0.036秒の僅差で2位。エンジンのヘジテーションが起きたというベッテルは0.173秒差で3位、ハミルトンはタイヤのウォームアップが上手く行かなかったためか1.211秒差で4番手に留まった。

 残り3分で全10台が新品のウルトラソフトを履いて最後のアタックに臨む。

 ここでベッテルがライコネンを0.059秒上回って最速タイムを記録しポールポジションを奪取。ライコネンは自己ベストを更新することができず2番手に留まった。

 フェラーリは今季初のフロントロウ独占。ベッテルにとってもフェラーリにとっても2015年シンガポールGP以来のポールポジション獲得となった。

 ボッタスは0,.095秒差で3位、ハミルトンはセクター3が全く振るわず0.573秒差で4位となった。5位はリカルド、6位にフェルスタッペンを100分の51秒差で上回ったマッサという結果になった。