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WRC:トヨタ、荒れた路面に苦しむも2台で完走。マキネン「ダカールに近いコンディション」

2017年04月29日 13:22  AUTOSPORT web

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2017WRC第5戦アルゼンティーナ ヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)
4月28日、アルゼンチンで行われたWRC世界ラリー選手権第5戦のデイ2。TOYOTA GAZOO Racing WRTはヤリ-マティ・ラトバラ(トヨタ・ヤリスWRC)が総合6番手、ユホ・ハンニネン(トヨタ・ヤリスWRC)が総合9番手で走りきった。

 ラリー・アルゼンティーナのデイ2は、アルゼンチンのビジャ・カルロス・パスを中心に8SSで争われた。この日のステージは、コース上のいたる所に大きな石が転がる路面コンディションだったため、多くのマシンがトラブルやアクシデントに見舞われ、耐久色の強い1日となった。

 前日、総合5番手につけていたラトバラは、早い出走順にもかかわらず粘り強い走りでペースを維持。上位勢がトラブルから後退したこともあり、SS6終了時点で総合2番手までポジションをあげてみせる。

 しかし、午後のステージでエンジン温度が上昇するトラブルが発生。加えてSS8ではパンクにも見舞われたため、トップと1分29秒9差の総合6番手までポジションを落としてしまった。

 チームメイトのハンニネンは、午前の走行でエンジンのパワーが上がらないトラブルがあり、思うようにペースを上げられず。しかし、日中のサービスパークでチームのメカニックとエンジニアが問題を解決したため、午後はペースアップ。総合9番手でデイ2を終えている。

■トミ・マキネン「両クルーは困難なコンディションにうまく対処し、持てる力を最大限発揮」

 TOYOTA GAZOO Racing WRTのチーム代表、トミ・マキネンは「今日のステージはWRCよりも、同じくアルゼンチンの大地を舞台とするダカールラリーに近いラフな路面コンディションだった」とデイ2を振り返る。

「しかし、ヤリスWRCは2台揃って1日を走り切り、その強さを証明した。いくつか小さなトラブルが起こったのは事実だが、いずれ(のトラブル)もすでに解決できていて、多くのことを学べた」

「このようなラリーではクレバーに戦うことがとても大切になるが、両クルーはいくつかのアンラッキーな出来事にも関わらず、困難なコンディションにうまく対処し、持てる力を最大限に発揮してくれたよ」

「(事前に行う)レッキの時とは路面の状態が大きく異なっていて、難しい条件下での走行になったが、彼らはうまく対応したと思っている」

 ラトバラはSS8でのパンクについて「スタート後しばらくして、岩を避けようとラインが膨らんで右リヤがバンクに当たり、タイヤがリムから外れてしまった」と状況を説明している。

「しかし、そのままフィニッシュまで15kmぐらいタイヤ交換をせずに走り切った。ツキがなかったとも言えるけど、それでもきちんと1日を走り切ることができたから、クルマにいくつか改善を施し、残る2日間の戦いに臨みたいと思う」

 競技3日目となる29日のデイ3は、ビジャ・カルロス・パスの西北エリアで6SSが行われる。合計距離は160km、総走行距離は425.16kmだ。