4月28日現地時間午後3時、F1第4戦ロシアGPのフリー走行2回目が始まった。気候は相変わらず快晴で、気温22度、路面温度は40度まで上がってきた。
FP1でMGU-Kのトラブルに見舞われたストフェル・バンドーンは、時間節約のためにESとCE以外のパワーユニットを丸ごと交換することとなり、ピットガレージで作業が続いている。この時点でTCとMGU-Hは今季5基目のコンポーネント投入となり、15グリッド降格が決まっている。
セッション開始とともに各車がスーパーソフトでコースインして走行開始。マクラーレン勢は10分待ってフェルナンド・アロンソがガレージを後にし、バンドーン車の作業も予想以上の速さで完了して15時11分にはコースへと出て行った。15時9分にターン13でスピンしたダニール・クビアトは、「アンダーステアがひどい。クルマのどこかがおかしい」とピットに戻ってチェックを行なう。
セッション序盤のスーパーソフトタイヤではメルセデスAMGが最速タイムを記録したが、セッション開始から20分を過ぎたあたりからフェラーリ勢がウルトラソフトを投入し、セバスチャン・ベッテルが1分341209のトップタイムを記録、キミ・ライコネンも0.263秒遅れの2番手タイムを記録した。
5分ほど遅れてウルトラソフトでコースインしたメルセデスAMG勢は、タイヤのウォームアップに苦労している様子でペースが伸び悩む。バルテリ・ボッタスが0.670秒落ちの3番手、ハミルトンは最初のアタックラップでミスを犯して0.709秒落ちの4番手タイムに留まった。トップから1.4秒後方にはレッドブル勢、2.1秒後方にウイリアムズのフェリペ・マッサという順。
マックス・フェルスタッペンはターン5でマシンバランスを崩してランオフエリアに逃げ、あわやウォールにクラッシュという場面も。そして16時9分には「パワーを失った」とターン16の立ち上がりでスロットルが閉じてピット入口手前でエンジンが止まってしまった。
ルイス・ハミルトンはバックストレートエンドでパスカル・ウェーレインをインからパスしようとして交錯しフロントをロックさせる場面もあった。ブレーキマテリアルを換えたものの依然としてマシンのフィーリングが優れないロマン・グロージャンは、ターン3~4で完全にコントロールを失ったり、最終コーナーでリヤが流れてスピンを喫したりと、挙動が落ち着かず苛立ちを見せる。
セッション後半は各チームが2台でウルトラソフトとスーパーソフトを分けてそれぞれロングランのデータ収集。そのため全体の順位は変わらなかったが、フェラーリはロングランでもメルセデスAMGを上回るペースで周回し好調ぶりを印象づけた。マクラーレン・ホンダ勢もトラブルなくそれぞれ27周と25周をこなしている。