新入社員が入ってきて1か月。そろそろ慣れてきた後輩を誘って一緒に飲みに行こうと考える社会人もいるのではないか。酒類・食品メーカーの福徳長酒類は4月28日、「会社の先輩・上司との飲みニケーション」に関する調査を発表した。対象は働く20代から50代の男女。
先輩と飲み会に行くメリット「仲良くなれる」「仕事の体験を聞ける」
会社の先輩や上司、もしくは後輩とどのくらいの頻度で飲みに行くかという問いででは、ひと月に1.02回が平均だった。性別、職位別に見ると、女性の平均値0.83回に対し男性は1.25回、一般社員の0.85回に対し管理職は1.58回と、女性より男性、一般社員より管理職のほうが、より多く飲みに行く傾向にあると判明した。
では、社内の先輩や上司と飲みに行く際、後輩たちはその飲み会に何を求めているのだろうか。
先輩や上司と飲みに行くメリットについて聞いたところ、1位は「先輩や上司と仲良くなれる」(34.8%)で、2位は「仕事上の体験を教えてもらえる」(27.8%)、3位は「人脈が広がるチャンス」(23.8%)と続いた。
普段職場では親交を深めるのが難しい分、仲良くなれる機会をうかがっているようだ。上位3つが仕事に直結するものであることから、先輩や上司との飲み会を仕事のために活用しようとしている人が多いと推察される。
後輩と仲良くなりたければ「武勇伝」「自慢話」は御法度
調査では、どんな先輩・上司と飲みに行きたいか、または行きたくないかも聞いた。飲みに行きたい人の特徴は全世代全職位で変わらず、1位「親しみやすい/おもしろい人」(45.8%)、2位「仕事ができる(実力がある)」(39.5%)、3位「頼もしい(頼りがいがある/包容力がある)人」(36%)だった。逆に言えば、普段こうした振る舞いを心がけていれば、後輩から誘われる可能性も高くなる、という訳だ。
行きたくない人1位は「やたら偉そうに接してくる人」(59.3%)、2位は「お酒の飲み方やマナーが悪い人」(57.2%)、3位は「パワハラの傾向がある人」(50.8%)だった。一緒にいて心地よい時間を過ごせそうもない人とは飲みに行きたくないと思うのは当然の心理だろう。パワハラは論外である。
また、「上司と飲んで嫌な思いをした人がある」と答えた人にその内容を複数回答で聞いたところ、「仕事と関係がない過去の武勇伝を延々と聞かされた」(36.9%)、「仕事上の武勇伝や自慢話を延々と聞かされた」(36.7%)がそれぞれ1位と2位にランクインした。
「仕事上の経験を教えてもらえる」が先輩と飲むメリット2位に挙げられていたことを考えると、後輩とのお酒の席でコミュニケーション力が試されているのは、後輩よりも先輩や上司のほう、と言えそうだ。