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2016年SF王者のドラテクをデータ実証! スーパーフォーミュラとレーシングカートのブレーキ圧は相似形

2017年04月28日 14:42  AUTOSPORT web

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2016年SF王者のドラテクをデータ実証! スーパーフォーミュラとレーシングカートのブレーキ圧は相似形
マニアックなドラテクネタをおひとつ。スーパーフォーミュラをはじめとするボディ下面で大きなダウンフォースを生むフォーミュラマシンでは、ブレーキング時に独特のテクニックが必要となる。

 ブレーキング開始時と減速完了時の速度差を考慮してブレーキ圧を調整しなければならない。車速が高ければダウンフォースが大きく、車体を地面に押し付ける力も強いが、車速を落とすとその分、ダウンフォースも減るので、車体を地面に押し付ける力が減って、タイヤのグリップ力も落ちる。そのグリップ低下を見越した操作が求められるのだ。

 具体的にはブレーキング開始時に最大圧でブレーキをかけて、車速の低下に応じてその圧を抜いていかなければならない。ブレーキングポイントでガンッと踏んで少しずつペダルを抜いていく。

 実はレーシングカートも全く同じ操作が必要になる。ガンッと踏んでジワッと抜くのがカートでもブレーキングの理想とされている。理由はフォーミュラとはまったく違う。レーシングカートの多くはリヤのみにブレーキが装備されており、減速を始めるとフロント荷重になって、リヤ荷重が抜けてしまいリアタイヤのグリップ力が下がるためだ。

 グリップ低下を見越してブレーキを抜かなければいけない。ドライビングテクニックのなかでもっとも重要なブレーキ操作でこんな共通点があるのも、レーシングカート上がりがスーパーフォーミュラやF1で幅を利かせている要因かもしれない。

 下記リンクの映像から、2016年スーパーフォーミュラ・チャンピオンの国本雄資のそうしたブレーキング操作が、ロガーデータで示されたブレーキ圧で明確にわかる。

 ブレーキング以外にも、さらにこのデータで注目されるのはブレーキ終了とアクセルオンのタイミング。タイトコーナーが連続するカートコースであっても、ブレーキもアクセルも操作していない時間が一瞬あって、タイヤのグリップ力を最大限横方向(コーナーリング)に使っていることがこのデータから分かる。



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