いよいよ今週末の4月28~30日に開幕を迎えるGRCグローバル・ラリークロス選手権。トップカテゴリーのスーパーカー・クラスのエントリーが発表され、開幕戦となるメンフィスには10台のマシンが参戦する。
昨年からの大きな変化は、ブライアン・ハータ・ラリースポートに所属していた元WRCドライバーのパトリック・サンデルがスバル・ラリーチームUSAに移籍したこと。こちらも元WRCドライバー、クリス・アトキンソンのチームメイトとしてシーズンを戦うこととなった。
そのスバルUSAのテクニカル・パートナーを務めるバーモント・スポーツカーと、スバル・オブ・アメリカは、開幕に先立ち新たなパートナーシップとして『バルボリンUSA』との提携を発表。GRCと並び、アメリカ国内ラリー選手権に参戦するマシンには、有名なレッド&ブルーのロゴが貼られることとなった。
オイルメーカーとして長い歴史を持つバルボリンは昨年創業150周年を迎え、今季はスバル・ラリーチームUSAの公式潤滑油技術パートナーに就任。STIが技術支援を拡大した600ps超のEJ20ターボのオイルサプライを担当する。
「彼らとともに働けることに興奮しているよ。バルボリンの技術的優位性で、我々のトラックでのパフォーマンスがさらに引き上げられることを熱望している」と語るのは、スバル・オブ・アメリカのモータースポーツマーケティングマネージャー、ロブ・ウェアー。
■体制拡大のホンダもシビック・クーペ・タイプRの新カラー公開
バーモント・スポーツカーがプリペアしたGRC向けスーパーカーに加え、コンベンショナルなステージラリーとなる北米ラリー選手権には、昨季王者で8度のタイトル獲得経験を持つ名手デビッド・ヒギンズと、こちらも4度の王座を獲得しているスタードライバー、トラビス・パストラーナが、新設されたアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)のナショナル・チャンピオンシップに挑むこととなっている。
その他、今季のGRCコンテンダーには、2016年のGRCライト・チャンピオンであるカボ・ビンガムがブライアン・ハータ・ラリースポートからトップカテゴリーに昇格。スティーブ・アルピンは昨年に引き続き、ロエンブロ・モータースポーツのフォード・フィエスタSTスーパーカーでエントリー。同じく、フィエスタをドライブするオースティン・デインは新規参戦となる名門チーム、レイホール・レターマン・ラニガン・レーシングからの参戦となる。
そして今季から3台体制に拡大したホンダ・レッドブル・オルスバーグMSEは、開幕戦直前にシビック・クーペ・タイプRのニューカラーリングを公開。ミシェル・デヨングとオリバー・エリクソンが、エースのセバスチャン・エリクソンと並んで初のフルタイム・エントリーを果たす。
昨シーズン王者のフォルクスワーゲン・アンドレッティ・ラリークロスは、スコット・スピードとタナー・ファウストが、VWのワークスサポートを得たビートルGRCスーパーカーをドライブ。ディフェンディングチャンピオンとして挑戦者の前に立ちはだかる。