TOYOTA GAZOO Racing WRTが挑むWRC世界ラリー選手権の第5戦アルゼンティーナが開幕。ヤリスWRCを走らせるヤリ-マティ・ラトバラは総合5番手、ユホ・ハンニネンは総合10番手でデイ1を終えた。
3月の第3戦メキシコに続いて、今季2戦目のグラベル(未舗装路)イベントとなるラリー・アルゼンティーナ。競技初日となる4月27日はサービスパーク近郊に設けられた約6kmのステージでのシェイクダウンでスタートした。
ラトバラは複数のセッティングを試しながら、シェイクダウンステージを走行。4回目のアタックで全体トップタイムをマークしてみせる。チームメイトのハンニネンもラリー本番へ向け、マシンの最終調整を実施。10番手タイムでシェイクダウンを終えた。
現地19時過ぎにスタートしたSS1は、コルドバ市街地でのスーパースペシャルステージ。グラベルとターマック(舗装路)が交じるステージで、ラトバラが5番手、ハンニネンが10番手で完走。堅実なスタートを切った。
チーム代表のトミ・マキネンは「アルゼンチンは、これまでつねにチャレンジングなイベントだった。恐らく、今シーズンもっとも難しいラリーのひとつだと思う」とコメントしている。
「だから、ここまでの状況を見ただけでは、この後どういった展開になるか予想するのは簡単ではない。シェイクダウンで最速だったことは素晴らしいが、タイムそれ自体にはあまり意味がないんだ」
「しかし、シェイクダウンで試したかったことをすべて試すことができたのは、このラリーを戦う上でとても大きな意味を持つ。明日からのチャレンジに向けて、準備は万端だよ」
■ヤリ-マティ・ラトバラ「良いフィーリングでスタートできた」と手応え
コドライバーのミーカ・アンティラと組んで171戦目のラリーを迎えたラトバラは「とても良いフィーリングでラリーをスタートすることができた」と走行を振り返る。
「もう少しだけ速く走れた所もいくつかあったけど、パフォーマンスに関しては充分だ。ここまでなにも問題はないから、明日からの数日間がどんな展開になるのか、楽しみだよ」
また、ハンニネンは「スーパーSSは注意深く走りながらも、少しだけ楽しむこともできた。明日から始まる本格的なグラベルコースでどういった展開になるか様子を見たいけど、ミスなく走ることが目標だ」と意気込んだ。
28日のデイ2は、全8SSで争われる。サービスパークがあるビジャ・カルロス・パス南側で行われるステージは、路面が荒れている箇所も多く、絶対的なスピードに加え、タイヤやサスペンションの耐久性も求められる。
8SSの合計距離は140.56km、リエゾン区間も含めた総走行距離は606.70kmとなっている。