今季、フェラーリやルノーのF1パワーユニットが大きく向上したことで、メルセデスF1のパワーアドバンテージはなくなったと、メルセデスを搭載するフォース・インディアのセルジオ・ペレスが主張した。
2014年に現在のパワーユニット規則が導入されて以来、メルセデスは圧倒的に優れたパフォーマンスを発揮し、それが3年連続のダブルタイトル獲得につながった。
しかし、ペレスの考えでは、ライバルのエンジンメーカー、フェラーリとルノーがギャップを縮め、いまやメルセデスが圧倒的に優位な状況ではないという。
「フェラーリはメルセデスと同じレベルだし、ルノーも近いところにいる」とペレス。
「僕らがアドバンテージを保っているのはホンダに対してだけだ」
2009年からメルセデスエンジンを使用しているフォース・インディアは、2016年にはチーム史上最高位のコンストラクターズ選手権4位を獲得した。しかし、今年F1規則が大幅に変更され、中団での戦いはより熾烈になっている。
「今年のマシンでは、去年までに比べてエンジンの重要度がかなり上がっている。フルスロットルで走る時間も、回生する(エネルギーの)量も(去年は)比べものにならないほど少なかった」
「フェラーリとルノーはメルセデスに追いつくために努力し、大きな前進を果たした」
■「パワーユニット三社が横並び」説にルノーユーザーは反論
しかし、ルノーのパワーユニットを積むレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペンは、ルノーがメルセデスと同レベルにあるという「確信は持てない」と述べた。
「もちろん彼ら(ルノー)は懸命に努力している」とフェルスタッペン。
「僕らの方もマシンをよくするために頑張っている」
「それでもまだかなり遅れていると思う。だから今後数戦のうちによくなるように、協力し合って努力し続けていかなければならない」
三社のエンジンがいまや同レベルだというペレスの主張について聞かれたフェルスタッペンは、「じゃあ、いつか交換してみようよ。そうなると話は変わるんじゃないかな」と冗談を言った。
フェルスタッペンは、メルセデスは今も予選になるとパワーを大幅に上げる、いわゆる予選モードという強みがあると考えており、「僕らには(予選で)あれほどのパワーはない」と述べた。