フォース・インディアF1チームは2017年シーズンの最初の4戦について、5月のスペインGPで大規模な空力アップグレードを投入するまでの損害を最小限に抑える、“ダメージリミテーション”のレースだと語った。
チームは現在コンストラクターズ選手権で4位につけているが、その順位は純粋なパフォーマンスからというよりも、戦略とドライバーの技術によって得たポジションであるという。
ドライバーのセルジオ・ペレスとエステバン・オコンは、ふたりともこれまでの3戦すべてをポイント圏内でフィニッシュしているにも関わらず、ペレスは4月初めにフォース・インディアは「上から7番目か8番目のチームだ」と話している。
フォース・インディア副代表のボブ・ファーンリーは、序盤のスピード不足は想定していたことだと述べた。
「これはダメージリミテーションなんだよ。合同テストで得られたデータを元に考えて、我々の目標はスペインGPの前まではコンストラクターズランキングで4位にできるだけ近づこうというものだった」
「今の時点で4位になってしまったから、もう良くなりようがないね!」
「良い戦略があり、優れた技術を持ったドライバーがいて、この状態を維持できることができた」
ファーンリーは、新しい空力パッケージがマシンの問題を解決すると確信している。
「問題は中速コーナーで遅くなってしまうことだ。バーレーンは圧倒的に中速コーナーが多いところだし、おそらくロシアでも同様に我々は苦戦するだろう」
「スペインGPからはアップデートのおかげで競争力が増し、4位争いを戦う事ができるだろう。幸運を頼りにする必要はなくなるはずだ」
ファーンリーは、性能が限定されたパッケージを最大限に活用しているペレスとオコンを称賛した。ペレスはバーレーンGP決勝で18番グリッドからスタートし、7位まで順位を上げている。
「チームの強みは、レース戦略とドライバーのレース運びの能力にある。それは変わっていない」
「バーレーンでは予選後の難しい状況から素晴らしい立ち直りを見せてくれた。ふたりとも本当によくやった。残りのシーズンの先行きは明るいね」
フォース・インディアのCOOであるオトマー・サフナウアーは、チームが劣勢にあるときはレースペースにいっそうの注意を払ったと付け加えた。
「通常はレースに集中する。もし予選と決勝の間で何か妥協しなければならないときは、決勝のパフォーマンスを優先させるだろう」
「これまでは何度か不運に見舞われた。中国ではいくつかミスを冒してしまったし、バーレーンではエステバンがピットインした後にセーフティカーが出た。最高の状況というわけではなかったんだ」
「チェコが7位につけたのは非常に素晴らしいことだ。我々よりもはるか前のグリッドからスタートした(フェリペ・)マッサからほんの数秒後ろなだけだからね」
「我々は必要なアップグレードを投入するので、これからまだまだいい結果が出るだろう。それまでは今あるパッケージでできる限りのベストを尽くす必要がある」