プレマ・セオドールレーシング 優勝含む上位フィニッシュでディフェンディングチャンピオンの貫禄を見せる
イギリス シルバーストン
2017 FIA-F3ヨーロピアンチャンピオンシップはイギリスのシルバーストンサーキットで開幕。選手権の幕開けの3つのレースを2回のポールとレース3の優勝で飾りました。
オランダの強豪チームVARから、今年プレマ・セオドールに移籍してきたイギリス人のカラム・アイロットはレース2、レース3でポールポジションを奪取。
レース1のポールは僅か千分の六秒差で逃すもののコンディションは十分に仕上がりその速さは完璧でした。
昨年から残留のメルセデスDTM開発ドライバーのマキシミリアン・ギュンターはレース1の予選で3位、レース2、レース3ともに予選4位。
FDAの中国人ドライバー周冠宇(ジョウ・グァンユー)はレース1予選6位、レース2、レース3が予選7位。F3ルーキーのミック・シューマッハーはレース1の予選が12位、レース2、レース3が予選10位となりました。
レース1
パラパラとした小雨が降ったり止んだりのトリッキーな天候のなか、ギュンターはその経験値を活かしクレバーなドライビングを見せて3位入賞。幸先良くポディウムに登りました。
一方で予選2位のアイロットはトップを狙う位置に付けながら、一部だけ濡れた路面に足をすくわれてコースアウト。残念なことにリタイア。
中段ではチームメイト同士で激しいバトルを展開した周とシューマッハーは結局、7、8位でのゴールでした。
レース2
ポールスタートのアイロットは猛ダッシュを見せるものの、ジョエル・エリクソン(MOTO PARK)に捕まりトップの座を明け渡し、最終的に2.33秒の差を付けられての2位。
ギュンターは4位スタートの4位ゴール。シューマッハーと周はまたも同じグループのなかで走行し、激しいながらもクリーンなバトルを展開しそれぞれ6、7位でレースを終えました。
レース3
日曜日のレースとなったレース3はようやくプレマセオドールらしい強いレースを見せることができました。
二度目のポールスタートとなったアイロットはスタート直後しばらくトップを維持するも、エリクソンにトップを奪われる。
しかし、その後エリクソンを激しく攻め立ててトップを奪い返すとリードをグングン広げ最終的に6.8秒の大差を付けて今シーズン初優勝。
ギュンターはまたも4位で、前後との激しいバトルでポディウムは叶わなかったものの3レースとも入賞しポイントを挙げた。
一方散々だったのがシューマッハーと周。スタート直後、6位シューマッハー、8位周とひとグループになって良いポジションにつけていたがシューマッハーがスピン。
すぐにコースに復帰するもこのグループがかなり混乱し、元プレマセオドールのラルフ・アーロン(ハイテック)が周に接触。結局これで周はマシンを壊しピットに戻ってリタイアとなる。
一方のシューマッハーも完走はしたもののマシンがダメージを負ったままで最下位でのフィニッシュとなってしまった。
ドライバーのコメント
マキシミリアン・ギュンター #3
シーズンの良いスタートを切れました。予選もP3、P4、P4と前に並べた。
が、クルマに関しては良くなかった。特にユーズドタイヤの時のバランスが悪く、レースに悪い影響を与え続けた。
ポディウムは一回だけだけど決勝は3位と4位が二回で良いポイントを稼げた。ターゲットとしていた結果とは違うけど、悪くは無かったので次へと纏めていきます。
周冠宇 #8
レース3でアウト側からオーバーテイクしてきたラルフとタッチしてしまいフロントを破損してしまった。とても恥ずかしいことだけどこれはこれで終わったことなので、次のモンツァに向かって頑張ります。
ミック・シューマッハー #25
全体的にこのウィークエンドには満足しています。最後のレースは自分のミスもありちょっとガッカリしましたけどね。
しかし全体を見るとそれほど悪く無かったと思います。残念だったことは他のクルマのパーツを拾ってしまいパフォーマンスを出せなかったこと。
頭を切り替えて良い気分で帰宅して今回起こったことを良く検証し整理してからモンツァに向かいます。
カラム・アイロット #53
レース3は良いスタートだったけど、エリクソンはもっと良かった。その状況は土曜日のレースでも同じで、あの時彼は私を抜いてさらに引き離された。
しかし今日は違う。自分のタイムは速くタイヤもちょうど良い発熱状況だった。抜かれた直後、最初の5ラップはお互い同じ距離を置いて、エリクソンがミステイクするまでプレッシャーをかけ続けた。
バックストレートでスリップにつき、次のコーナーでアウトから抜いてそこから一気に距離を離しました。とても気持ちの良い勝利でした。ありがとう。