過労死や労働法違反などの問題から「働き方改革」が叫ばれるが、働いている当人は何を思っているのだろうか。日本法規情報は4月26日、「仕事に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2016年11月から12月にかけ、男性436人、女性504人の合計940人を対象にインターネットで行われた。
社会保障や雇用の安定より、給与重視で仕事を選ぶ?
いまの仕事について聞いたところ「楽しい」と答えたのは55%で、過半数以上が楽しんで働いていることが分かった。その理由を聞くと「やりがいがある」が一番多く36%。続いて「人間関係が良好だから」(25%)、「適切な労働時間だから」(16%)と続く。
一方「自己の成長に繋がるから」(5%)、「憧れの職業だから」(3%)、「給料が良いから」(3%)、「社会的ステイタスがあるから」(2%)という回答は少なく、給料やステイタスよりも、働きやすさや人間関係などに仕事の楽しさを見出している人が多いことが分かった。
しかし、仕事を選ぶ際に重視するポイントは1位「給料」(33%)となっている。次いで、「やりがい」(18%)、「適切な勤務時間」(15%)、「良好な人間関係」(10%)と続くが、やはり仕事選びにおいては金銭面を重視する方が多いようだ。
「社会保障」(6%)、「雇用の安定」(5%)、「仕事内容」「正当な評価」(同4%)という回答は意外と少なかった。
約7割が「ブラック企業=過剰な労働時間」と回答
ブラック企業のイメージを聞くと、「過剰な労働時間」が66%と一番多かった。続いて「残業代が支給されない」(18%)、「パワハラ、セクハラが多い」(7%)、「社員教育をしない」(3%)となった。やはりブラック企業には過剰な労働時間による「長時間の拘束」のイメージが強いようで、それによって私生活への影響が出るなどを懸念しているとも推測できる。