2013~16年にかけ、WRC世界ラリー選手権を連覇したフォルクスワーゲン・ポロR WRCが、ラリー競技に“復帰”する。
ポロR WRCはセバスチャン・オジエのドライブでシリーズを支配。4年連続のダブルタイトル獲得を成し遂げたマシンだ。
しかし、シリーズへの新規定導入とフォルクスワーゲンのWRC撤退により、ラリー界から姿を消していた。
そんなポロR WRCが4月28~29日にオーストリアで行われるラリー・オペル・ベクセルランドに参戦する。ドライブするのは、シリーズチャンピオン獲得経験もあるプライベーター、ライムント・シュレーガーだ。
なお、フォルクスワーゲンはWRC参戦時代、マシンをプライベーターに供給することを固辞していたため、ポロR WRCがワークスチーム以外からラリーに参戦するのは、これが初めてのこと。
シュレーガーがドライブするのは、昨年オジエがドライブしていた1号車ポロR WRCで、フォルクスワーゲン・モータースポーツが活動を支援。オジエを支えたエンジニア陣を送り込む。
マシンカラーリングも、シュレーガーが長年レッドブルからサポートを受けていることから、WRC時代と同じくレッドブルカラーに仕上げられている。
「ポロR WRCをドライブするチャンスを得られたことを、心から誇りに思う」とシュレーガー。
「本当に名誉なことなんだ。僕がどれだけ興奮しているか、言葉にするのが難しいくらいだ」
フォルクスワーゲン・モータースポーツ代表のスベン・スミーツはポロR WRCの使用に関して、現在も複数のプライベーターと交渉を進めているとコメント。しかし、世界選手権へ登場する可能性は低いと述べている。
なお、現在フォルクスワーゲン・モータースポーツは2018年の市場投入に向け、R5規定に沿ったラリーカー製作に着手している。