ホンダとザウバーの来季パワーユニット契約に関する交渉が最終段階にあると英AUTOSPORTが伝えた。
ザウバーは2010年以来フェラーリのエンジンを搭載、今年は1年落ちのパワーユニットを使用している。しかし両者の関係はこの数カ月、良好ではなくなってきており、ザウバーは2018年に向けて新たなパートナーを探しているといわれてきた。ザウバーはホンダとの交渉を始め、それが本格化したとして、契約間近との報道が3月になされ、チーム代表モニシャ・カルテンボーンは交渉を行っていること自体は認めていた。
英AUTOSPORTは24日、長期契約に関する交渉が最終段階まで来ていると伝えた。
低迷が続くザウバーは、昨年7月に新たな投資家を得て以来、体制の立て直しを図っており、1年落ちのパワーユニットからホンダの最新スペックへのスイッチはその一環になる。
ホンダは2015年、マクラーレンのパートナーとしてF1に復帰、その際、ホンダが他チームに供給する場合はマクラーレンの同意を得なければならないという取り決めが交わされた。しかしその後、パワーユニット供給に関する規則が変更され、パワーユニットを確保できないチームが現れた場合、FIAが提携チームが最も少ないマニュファクチャラーに対して供給を強制することが可能になった。
それに伴い、ホンダは2チーム目への供給への体制を整え始め、昨年夏、ミルトン・キーンズの施設を拡張、他チームとの話し合いもスタートした。その後、サプライヤーであるフェラーリへの不満を募らせているザウバーが有力な候補として浮上した。
先週、マクラーレンのレーシングディレクター、エリック・ブーリエは、ホンダが供給先を増やすための取り組みをサポートしていくと発言した。
「(提携)チームが増え、より多くのエンジンが走るようになれば、(開発の面で)より有利になると思う」とブーリエ。
「しかしながら、それによって支払わなければならない代償はある。多数のエンジンを製造することで、リソースが分散することになるからだ」
「何が起ころうと、我々はパートナーだ。いずれは2チーム目への供給という問題が出てくる。我々はそれをサポートしなければならないだろう」
「ただ、我々のパートナーシップに支障をきたさないようにする必要がある」
ホンダとザウバーの契約は、数日中に正式に発表される見通しであると、英AUTOSPORTは報じている。エンジンマニュラクチャラーは2018年に供給する予定のチームについて、FIAに対して5月6日までに通知する必要がある。