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2017オートバックス全日本カート選手権第1戦/第2戦レポート

2017年04月24日 15:22  AUTOSPORT web

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2017年オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第1戦 スポーツランドSUGO
2017 オートバックス 全日本カート選手権
OKシリーズ 第1戦/第2戦

開催場所:スポーツランドSUGO西コース
開催日:2017年4月22~23日
コース:スポーツランドSUGO西コース
天候:晴れ
路面状況:ドライ
参加台数:25台

 2017年オートバックス全日本カート選手権OKシリーズ第1戦・第2戦が、4月22~23日の2日間、宮城県・スポーツランドSUGO西コースで開催された。

 オートバックスが冠スポンサーとなってから5年目のシーズンを迎える全日本カート最高峰クラス。

 これまでチャンピオンを獲得し、オートバックスからのスカラシップサポートを受けたドライバーは福住仁嶺(2013年チャンピオン)がGP3、宮田莉朋(2014・2016年チャンピオン)がFIA-F4チャンピオン、阪口晴南(2015年チャンピオン)が全日本F3などフォーミュラレースを中心に目覚ましい活躍を見せている。彼らに続く新しいスターが誕生するかが、今季の注目ポイントとなる。

 今季は、昨年までのクラッチ付きエンジンを使用したKFクラスから、国際ルールに準拠し、クラッチレスとなったOKクラスへと変更。

 合わせて、最低重量の引き下げ(158㎏→145㎏)もあり、またヨーロッパでも使用されないスペシャルコンパウンドタイヤを使用することから、世界最速のカートレースへと変貌した。

 開幕戦にはルーキー9人を含め25台がエントリー、熱戦を繰り広げた。

 レースウィークはおおむね好天に恵まれ、金曜日の時点ですでにコースレコードを大きく上回るタイムが記録されるなど、レースに向け期待が高まった。

■第1戦レポート
ルーキー佐藤蓮が驚速の優勝!
 土曜日に行われたQPでは、1グループ目に登場した昨年のFS125クラスチャンピオンの佐藤蓮(DragoCorse・IAME・DL)があと一歩で36秒台に突入となる37秒045をマークし、全体のトップタイムをマーク。

 これは、従来のカート最速レコードをコンマ8秒縮めるタイムだ。2位には朝日ターボ(EXPRIT・TM・DL)、3位に太田格之進(CRG・IAME・DL)と昨年からの継続参戦組が続き、4位にルーキーの環優光(EXPRIT・VORTEX・DL)と上位4位までをダンロップ勢が独占。5位に三村壮太郎(CrocPromotion・TM・YH)がつける。

 土曜日夕方に行われた第1戦予選ヒートは、ローリング中にPP佐藤がエンジントラブルのためスローダウン。

 その影響で、8番手スタートの小川颯太(SWF・IAME・BS)もスピン。さらにローリングがなかなかそろわず、2周3周と消化する波乱の幕開けとなった。序盤をリードしたのは朝日だったが、4周目の7コーナー立ち上がりでコースアウトを喫し順位を落とすと、かわって三村がトップに浮上。レースを引っ張っていく。

 しかし、態勢を立て直した朝日がすぐに追撃。さらに、12番手スタートだった高橋悠之(TONYKART・VORTEX・BS)も上位に進出し、10周目にはトップ奪う。高橋が先頭で終盤へと入るが、ここで朝日が逆転。朝日、高橋、澤田真治(EXPRIT・VORTEX・DL)の順でチェッカーとなった。

 いよいよOKクラス最初の決勝となる第1戦。日曜日午前中に行われた決勝は快晴の下、スタートした。ホールショットは朝日が獲得。しかし、走り始めのグリップの良さを生かした高橋がオープニングラップでトップを奪うと、朝日を従えて周回を重ねていく。

 朝日もぴったりと張り付き周回、10周目の4コーナーでインに飛び込むと逆転しトップに返り咲く。その後は朝日がレースをリードして中盤を過ぎるが、ここで上位に進出してきたのが予選で走れずタイヤが残っていた佐藤。佐藤は、トップグループが38秒台で周回する中、ただ一人安定して37秒台で周回を続け、21周目に朝日をとらえトップに浮上。

 その後は一気に突き放し、最後まで37秒台を連発し、デビューレースウィ優勝で飾った。

佐藤蓮/優勝ドライバーのコメント
 今回はダンロップが予選・決勝と持つタイヤを作ってくれたにも関わらず、予選でスタートできず悔しい気持ちでいました。

 決勝は10周くらいで先頭に追い付く感触はありました。チームからフェアリングが落ちたとの情報があったので不安でしたが、戻ってきて問題なかったので良かったです。第2戦は予選もしっかり走って勝ちたいと思います。



■第2戦レポート
佐藤蓮が圧倒的なスピードで2連勝!

 第2戦の予選ヒートは大きな波乱もなくスタート。PPスタートの佐藤が順当にホールショットを奪い、トップのまま周回を重ねていく。

 2番手には朝日が続き、以下太田、環、冨田自然(KOSMIC・VORTEX・DL)とダンロップ勢が上位を独占してレースを進めていく。

 トップの佐藤は、一時急激にペースが落ちた場面もあり、朝日に迫られることもあったが、終盤には再び突き放し、トップのままチェッカー。決勝PPを獲得した。

 決勝では、やや慎重になった佐藤が出遅れ、朝日に先行を許す展開。それでも「焦りはなかった」という佐藤は周回ごとに差を縮め3周目にはトップに浮上。

 その後は朝日を引き離し独走へと持ち込んでいく。終盤には2秒以上の大差を築いた佐藤が、圧倒的なスピードを見せつけ、開幕ランドを完全制覇。

 昨年達成できなかったシーズン全勝へ、まずは最高の滑り出しを見せた。2位には朝日、3位はブリヂストン勢最高位となる野中誠太が入り、初の表彰台を獲得した。

佐藤蓮/優勝ドライバーのコメント
 スタートで出遅れましたが、ついて行って落ち着いて抜こうと考えていました。タイヤはは後半きつかったのですが、これからはもっと持たせられるように技術を身に着けたいと思います。

 後半はややペースを落としましたが、それでもできるだけ落とさないように意識して走っていました。これからも連勝を続け、最終戦の鈴鹿の前にチャンピオンを決めたいと思います。