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スニーカーブランド「フィリング・ピース」が世界の主要セレクトショップから好かれる理由

2017年04月23日 14:05  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

クリエーティブディレクターのギョーム・フィリベール Image by: FASHIONSNAP
アムステルダムを拠点にするスニーカーブランド「フィリング・ピース(Filling Pieces)」が国内有力セレクトショップでの展開を広げている。来日したクリエーティブディレクターのギョーム・フィリベール(Guillaume Philibert)にブランドの立ち上げから世界の主要セレクトショップで取り扱われるようになった現在までの成長の過程と支持されているデザインの特徴を聞いた。

 フィリベールは建築を学んだ後、若干19歳で「フィリング・ピース」を設立。スニーカー好きだったが、質が高く手頃な価格の商品が市場に出回っていないことからラグジュアリーブランドとナイキやアディダスのようなスポーツブランドの中間をターゲットにブランドを立ち上げた。建築の観点からデザインと機能性を両立させたスタイルを重視し、ストリートとハイエンドを融合させた「コンテンポライーフットウエア」を3万円前半から4万円弱の価格帯で提案する。最初に発売したブランドのシグニチャーモデル「Low top」にも採用した山型のシュータンがデザインの特徴で、ブランド立ち上げ当時スキニージーンズが流行っていたことから「裾が隠れてもブランドの存在感を出すため、タンを見せるデザインにした」という。 ブランドではユース、ラグジュアリー、コンテンポラリー、ミニマム、クラシックの5つのラインから計300のスタイルを展開。5つのラインをそろえることで、取り扱い店舗のテイストに合うデザインを提案できることがブランドの強みの一つともいい、現在では「バーニーズ ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)」や「ニーマンマーカス(Neiman Marcus)」「コレット(Colette)」などハイエンドのセレクトショップや百貨店、世界45カ国約600店舗で展開するまでに成長した。イタリア産のヌバックやレザーなどを使用し、製造はポルトガルで手作業で行うなど品質にこだわるシューズはユニセックスで展開。これまでに「プーマ(PUMA)」や「ユナイテッドアローズ&サンズ」「ミスターポーター(Mr PORTER)」などとのコラボレーションも積極的に行ってきた。モデルのジジ&ベラ・ハディッド姉妹や歌手のウィークエンドなどのセレブが着用したこともブランドの知名度を上げ、フィリベールは昨年、オンラインメディア「HYPEBEAST」が選ぶ世界に影響を与えた100人にカニエ・ウエストやデザイナーのアレッサンドロ・ミケーレ、ゴーシャ・ラブチンスキーらと並んで選出されている。
 日本ではユナイテッドアローズが運営する「モンキータイム(MONKEY TIME)」で2015年頃から展開を開始。「エストネーション(ESTNATION)」や「ロンハーマン(Ron Herman)」などとすでに取引があるというが、フィリベールは「日本での知名度はまだ低く、売り上げの割合も海外と比べて小さいが、ブランドにとってポテンシャルのあるマーケットだと感じている」と今後の展開に期待を寄せた。
■ 公式サイト