ルノーF1チームの今季の入賞は、バーレーンGPでニコ・ヒュルケンベルグが獲得した9位のみとなっているが、ペースの面では競争の激しい中団グループ内において確固たる地位を確立しつつある。こうしたルノーの「素晴らしい仕事と大きな前進」に、中団グループ内のライバルチーム勢は驚いているという。
ルノーが2016年にワークス体制として迎えた最初のシーズンは、厳しいものとなった。フォース・インディアのチーム副代表ボブ・ファーンリーは、ルノーが今シーズンの初めから、これほど強力なライバルになるとは予想していなかったと認めている。ルノーが好調であることに驚いているかと聞かれたファーンリーは、次のように答えた。
「驚いている。彼らは冬の間に、私が思っていたよりもずっと素晴らしい仕事をした。これは我々にとって、重要な問題になると考えている。合同テストに参加したとき、私はウイリアムズ、トロロッソ、マクラーレンと我々の4チームの戦いになるだろうと感じていた」
「だがマクラーレンは強さを発揮できず、彼らの位置はルノーが占めるようになった。シーズン全体を通してこの状態が続くと思う。現状を考えると、とてもエキサイティングな状況だね」
「トップ2チームが首位争いをしており、中団の4チームが4位の座を目指してバトルをしている。レッドブルはその中間のどこかにいるんだ」
ヒュルケンベルグは中国GP、バーレーンGPとも予選で7位につけ、トロロッソのカルロス・サインツJr. は、ルノーの1周あたりのペースに特に感銘を受けたという。しかし同時に、ルノーのパワーユニットを使用しているトロロッソも決勝のペースでは離されていないと考えており、次のように述べている。
「ルノーのショートランでの速さには、何か特別なものがある。もしかすると空力のせいかもしれないし、ショートランでのタイヤの使い方かもしれないが、1アタックでは僕らにはない何かをもっているんだろう」
「ロングランでは、僕らのペースはとても近いように思える。今季の僕らは特にタイヤに優しくて、オーストラリアGPと中国GPではとてもいたわって走ることができた。そのあたりのことと、関係があるのかもしれない」
「でもルノーのシャシーには間違いなく大きな前進がある。データから見て取れるんだ」