WEC世界耐久選手権はLM-GTEプロクラスの認知度向上のため、各ラウンドで60分前後の予選レース実施を検討している。
LM-GTEプロクラスは2016年にフォードが参入しているほか、BMWも2018年からの参戦をアナウンスしており、活気を帯びている。また、今季からLM-GTEは世界選手権化されたことを受けて、シリーズ側は知名度向上に向けた議論をスタートさせたようだ。
WECのCEOを務めるジェラルド・ヌブーは、各ラウンドの決勝レース前日、すなわち予選日に60分前後のスプリントレースを行うアイデアがあると明かしている。
「我々は土曜日に、LM-GTEによるスプリントレースを開催する案を検討している。とても面白いレースになると思うが、まだアイデアの段階であり、FIAの動向も注視する必要がある」とヌブー。
「何名のドライバーを参加させるべきなのか、どういったシステムでポイントを与えるのかなど、議論するべき点は多い」
「明確な答えが出るものではないから、状況を見ながら、今シーズンを通して話し合いを進めていくことになるだろうね」
LM-GTEプロクラスに参戦しているフェラーリ、ポルシェ、フォード、アストンマーチンの各社は、このアイデアを前向きに捉えているようだ。
ポルシェ・モータースポーツ責任者のフランク・シュテファン・バリサーは「ファンのため、レースウィークをより楽しく面白いものにするものは、なんでも歓迎する」と述べた。
「我々はこのアイデアに賛成だが、議論は必要だろう」
また、バリザーは、スプリントレースのアイデアは選手権についての幅広い議論の一部として扱う必要があるとも述べている。
「WECがル・マン24時間耐久レースだけで成り立っているものではないことを、忘れてはならない」
「シリーズ自体をより魅力のあるものにしなければ。ル・マンでのダブルポイント制の是非など、議論すべきことはたくさんある」