バーレーン・インターナショナル・サーキットでのF1合同テスト2日目、マクラーレン・ホンダは、数日にわたって悩まされてきたパワーユニットのトラブルに見舞われることなく、予定していたプログラムを完了した。暫定的な対策を施して臨んだというホンダは、問題解決への方向性が見えてきたと考えている。
バーレーンGPでは3日間にわたってMGU-Hの冷却水の水漏れに見舞われ、グランプリ後のテスト初日にもインスタレーションラップ後にエネルギー回生システム(ERS)に水漏れが見られてパワーユニット交換、その結果、周回数、タイムともに最下位に終わった。
しかしテスト2日目の19日、ストフェル・バンドーンはトラブルなく81周を走り切ってテストプログラムを完了、メルセデスのバルテリ・ボッタスが記録したこの日のトップタイムと0.828秒差の1分32秒108で4番手となった。
「テスト初日の昨日は期待外れの一日になってしまいましたが、今日は計画していたスケジュールに従ってプランを実行し、81周の貴重な走行を行うことができました」とホンダR&Dヘッドプリンシパルエンジニア、中村聡氏は一日を振り返った。
「バーレーンGPでMGU-Hの問題に直面した後、テストまでの短い時間にこの問題を分析するため、協力し合って作業にあたりました。この分析に基づいて、PUの問題に対して暫定的な措置を施しました。今日の走行により、解決法の方向性を確認できたと考えています」
「また、今日はドライバビリティを向上させバイブレーションを減らすためのPUのセットアップ作業を進展させることができました」
「マクラーレン・ホンダチームの全メンバーに感謝します。バーレーンでタフなグランプリを過ごした後、全員がテストに備えて休むことなく作業にあたってくれました」
「パフォーマンスに関してはまだライバルたちに遅れをとっていますが、正しい方向に進んでいると確信しています。私たちのPUにはさらなるポテンシャルがあると信じているので、できるだけ早くライバルとのギャップを縮めるため、今回のテストで集めた情報を活用して開発を続けていきます」
「ロシアGPまであと10日足らずです。次戦もタフなレースになると予想していますが、前進を果たすため、マクラーレンとともに戦い続けます」