マクラーレン・ホンダはF1バーレーン合同テスト2日目、トラブルなく周回を重ねることができた。バーレーンではパワーユニットのトラブルが日々、連発していたが、テスト最終日のみは発生しなかった。レーシングディレクターのエリック・ブーリエは、順調な一日を喜ぶ一方で、トラブルの原因が判明していないため、信頼性の問題が解決したとはいえないと、慎重に考えている。
バーレーンGPでは3日間にわたってMGU-Hの冷却水の水漏れに見舞われ、グランプリ後のテスト初日にもインスタレーションラップ後にエネルギー回生システム(ERS)に水漏れが見られ、パワーユニット交換を余儀なくされた。
しかしテスト2日目の19日、ストフェル・バンドーンはトラブルなく81周を走り切ってテストプログラムを完了、メルセデスのバルテリ・ボッタスが記録したこの日のトップタイムと0.828秒差の1分32秒108で4番手となった。
ブーリエは、この日、なぜ事態が好転したのかと聞かれ、「それが分かればね。そこが問題なのだ。自分には分からない」と答えた。
「すべてが完璧に機能した。この機会を利用してセッティングを少し推し進めることもできたし、すべてがうまくいっている」
「今日はきちんとしたテストができた。計画していたすべてのものをテストし、走行を連続して行うこともできた。素晴らしいことだ」
ホンダはMGU-Hのトラブル再発を防ぐため、暫定的な措置を施したということで、信頼性の問題を完全に解決できたと考えるべきではないと、ブーリエは示唆している。
「何が悪かったのか、理解しづらい状況だ」とブーリエ。
「昨日の朝、2周走ったら壊れたから、MGU-Hを交換した。」
「昨日はエンジンを交換し、17周走った。マシンには物理的に悪いところは見つかっていない。ホンダが何がうまくいっていないのか理解するのは簡単ではないだろう」
「バッチの問題なのかもしれないし、マシンに関連して何らかの異常が起きるのかもしれない。だが共通する原因がないのだ」
「今日は信頼性に関しては、すべてが完璧にいった。今日の作業には非常に満足している。多少アグレッシブなセットアップで走ることもできた。たくさんの情報を集め、多数のソリューションを試した。データに関しても結果に関しても、非常にポジティブなテストデーだった。2週にわたって厳しい週末を過ごしたストフェルにとっては特に、今日カバーできた走行距離は非常に貴重な経験になった」
「今日は何のトラブルもなく走れたこともあり、この数日に発生した問題について理解するのは簡単ではない。ホンダはどこに弱点があるのかを理解するために懸命に取り組んでいる」