2017年シーズンから新車両を導入するDTMドイツ・ツーリングカー選手権。メルセデスのポール・ディ・レスタはプレシーズンテストでの予想以上の速さに驚いている。
シリーズフィロソフィーの転換もあり、参戦するアウディ、BMW、メルセデスの3メーカーが開発したV8エンジンは吸気システムと冷却システムの変更に伴い500馬力以上のパワーを生み出している。
このパワー増加はダウンフォースの大幅削減により相殺されるが、今季から導入される耐久性の低いよりソフトなタイヤによって、テストでは予想以上の速さを見せた。
ホッケンハイムで行われたプレシーズンテストでは、BMWのティモ・グロックが1分30秒201を記録。これは昨年の10月に行われたホッケンハイムでの最終戦のポールタイムより2秒以上、そしてレース中のファステストラップよりも4秒以上速いものだ。
テスト最終日には、0.037秒差のタイムを記録し、グロックに次ぐ2番手でテストを終えたディ・レスタは、新車両の速さに驚いている。
「僕にとって最大のサプライズは、新車の速さだよ。ラップタイムははるかに下回ったね。新しいレギュレーションで、ダウンフォースは少なくなったけど、より多くのパワーとグリップ力のあるタイヤを得ることができたね」
「ニューマシンをドライブするのはすごく楽しい。けど、タイヤの使い方は大きな課題だよ」
ディ・レスタと同じメルセデスのゲイリー・パフェットやルーカス・アウアー、ロバート・ウィケンスもトップ6に入った。
2010年にDTMでチャンピオンを獲得したディ・レスタ。2011年から2013年はF1を戦い、2014年からDTMに復帰したが、15位、8位、15位と低迷。彼は再びチャンピオン争いをしたいと願っている。
「とても生産的なテストだったよ。僕たちは、たくさんのデータを収集し、将来について自信を持つことができた。もちろん、物事は変わるけど、僕たちは以前よりも準備が整っているよ。願わくば、タイトルを争いたいね」