初代からコンセプトを受け継ぎつつ、時代に合わせたテーマ設定で進化を続けてきたアウディのプレミアムコンパクトスポーツ『TT』シリーズ。そのトップモデルとして君臨する『Audi TT RS Coupé / TT RS Roadster』に2011年以来のフルモデルチェンジが行われ、3月28日より受注が開始されている。
アウディの高性能ラインの象徴でもある“RS”は、同社のモータースポーツ部門であるアウディスポーツGmbHが開発を手掛けたトップモデル。今回のTTにもそのRSが加わり、先のRS3にも搭載された新開発のオールアルミ製直列5気筒TFSIガソリン直噴ターボを採用。
従来型に比べて26kgの軽量化を実現し、VGRタービンを採用することで先代モデルに比べて最高出力は60馬力向上の400馬力、最大トルクは30Nm高められ480Nmの強力なアウトプットを誇る。
また、7速Sトロニックと組み合わされる自慢のフルタイム4WDシステム“クワトロ”は、コンパクトかつ軽量な電子油圧制御式の多板クラッチをプロペラシャフトの後部に配置することで、前後重量配分を最適化。
TT RSでは初採用となる、4つの走行モードを持つ『アウディドライブセレクト』との協調制御で、コーナリング時には狙い通りのラインをトレースするようトルク配分を調整。ドリフト状態になった場合でもESC(エレクトロニックスタビライゼーションコントロール)が内輪のブレーキを調整し、最適なハンドリング特性をもたらすという。
TT伝統の特徴的なエクステリアでは、このRS専用にハニカムメッシュのシングルフレームやフロントバンパー、固定式リヤスポイラーなどを装備。アウディの量産モデルとしては初となるOLED(有機発光ダイオード)式のテールライトをオプション設定した。
またインテリアには、12.3インチのTFTディスプレイにスピードメーターやタコメーターだけでなく、ナビをはじめとする様々な情報を表示できる『アウディ バーチャル コックピット』を標準装備している。
価格はクーペが962万円、ソフトトップのロードスターが978万円となり、左右ハンドルから選択可能。初期のデリバリーは5月中旬以降が予定されている。
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