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WRC:ミケルセン、ヒュンダイから最上位クラス復帰か。トヨタは獲得に失敗?

2017年04月19日 12:02  AUTOSPORT web

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ヒュンダイと事前テストに臨むことが判明したアンドレアス・ミケルセン
2016年までフォルクスワーゲンからWRC世界ラリー選手権に参戦していたアンドレアス・ミケルセンが、今週金曜日にヒュンダイとテストを実施。5月18~21日の第6戦ポルトガルで最上位クラス復帰を果たす可能性が浮上した。

 2016年シーズンに2勝を挙げ、ドライバーズランキング3位を獲得したミケルセン。2017年はフォルクスワーゲンのWRC撤退に伴い、最上位クラスでのシートを失ったため、シュコダから下位クラスのWRC2へ参戦している。

 ミケルセンのマネジメント部隊は、彼を最上位クラスへ復帰させるべく、これまでヒュンダイやトヨタ、シトロエンと交渉を進めてきたとみられる。

 このうち、もっとも順調に交渉が進んでいたとされたのがトヨタ。トヨタは序盤からアクシデントに苦しむユホ・ハンニネンの代役として、ミケルセンを起用することを検討していたという。

 しかし、ヒュンダイがミケルセン獲得を本格的に検討し出したことで状況は一転。加えて、ヒュンダイは今週金曜日に行うラリー・ポルトガルの事前テストに、ミケルセンを招集することが明らかになった。

 ミケルセンは交渉の具体的な進捗状況については明かさなかったものの、「近日中に、何かが形になるはずだ」と述べている。

「今年や来年だけではなく、もっと先のことも考えて、いろいろな人たちと話をしている」

「話し合いは順調に進んでいる。前回、(第2戦)スウェーデンで話し合った時よりも、はるかに前向きな状況だよ。正しい方向に進んでいると実感している」

 ヒュンダイに所属するティエリー・ヌービルとダニ・ソルド、ヘイデン・パッドンの3名は、いずれも2018年シーズン末までの契約を有していることもあり、チームがミケルセンを事前テストに招集したことについて、WRC関係者は驚きを隠さない。

 ある関係者は「(ミケルセンの招集は)ヒュンダイがWRCへの関与を強めていく第1歩だと思う」と語った。

「2018年シーズン、ヒュンダイは強力なドライバーを揃えて4台体制を構築する可能性もある」

 今季、ミケルセンはシュコダから参戦した第1戦モンテカルロと第4戦ツール・ド・コルスでライバルを圧倒。どちらの大会でもクラス優勝を果たしている。