F1バーレーン合同テストが18日にスタート、マクラーレン・ホンダはテスト&開発ドライバーのオリバー・ターベイとともに初日に臨んだ。しかし走行を始めてすぐにパワーユニットにトラブルが見つかり、交換に長い時間を費やすことになった。それでも得るものはあったとターベイは述べている。
シミュレーター作業担当のターベイは、MCL32を初めてコース上で走らせ、相関精度のチェック等を行う予定だった。しかしセッションスタート直後にインスタレーションラップを2周行った後、ERSにトラブルが見つかり、パワーユニット全体を交換して調査を行うことになった。そのため、ターベイは午前中セッションをノータイムのまま終えている。
17時にコースに復帰したターベイは2回の計測ランを行ったのみで一日の作業を終えた。周回数は合計17周、タイムは1分35秒011で、どちらもこの日参加した12人中最下位だった。
マクラーレンは、走行距離は限られていたものの、空力およびパワーユニットに関する貴重なデータを集めることができ、これを分析してテスト2日目のプログラムを決定すると述べている。19日にはストフェル・バンドーンが走行を担当する。
ターベイはこの日を振り返り、次のように語った。
「前回テストをしたのが2年前だから、マシンに乗る日を楽しみにしていた。バーレーンで走る機会を与えてくれたマクラーレン・ホンダに本当に感謝している」
「今朝トラブルが起きて、走行時間を大量に失うことになったことは悔しいけれど、僕にとってはF1マシンで走る1周1周が貴重な経験になるし、とにかく走れたことが本当にうれしかった」
「一日の終わりごろに何周か走って、マシンの感触をつかむことができた。マクラーレン・テクノロジーセンターに戻って実際のマシンとシミュレーターの相関性のテストをする時にこれを役立てることができるだろうし、それによってファクトリーでの開発作業に貢献できればうれしい。僕はシミュレーターで膨大な作業を行っているから、実際の走行とシミュレーターとのデータの相関精度をチェックするのはとても大事なことなんだ。今日はあまり走れなかったけれど、それでも成果はあったと感じている」
「ガレージで懸命に作業してくれたチームの皆には心から感謝している。彼らのおかげでコースに復帰することができた」
「今日、僕が目標としていたのは、パッケージ全体、つまりマシンとタイヤが一体になったとき、どういう動きをするのか、感触をつかむことだった。このチームでテストドライバーを務めるようになってから8シーズン目を迎えた。前回マクラーレン・ホンダで走ったのは2015年なんだけど、マシンのフィーリングは全く違うね。年ごとにマシンを比較するのは難しいが、実際に乗る時間、そこから得る情報はとても重要だ。明日はストフェルのプログラムを見守るよ。それもかなり役に立つだろうからね」
「このテストに備えて3カ月、ハードなトレーニングを行ってきた。今年のF1マシンのフィロソフィーは、前回自分が乗ったものより一歩進んだものになっていることは分かっていたから、準備はできていたよ。高速コーナーではすごく速く感じたし、ダウンフォースレベルも僕が記憶しているものよりかなり高く感じた。今年のマシンは走っていてかなり楽しいものになっているのは間違いないね」