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洗濯は"代行に依頼する"のが現代流?「WASH & FOLD」は日本に浸透するか

2017年04月19日 07:25  Fashionsnap.com

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洗濯代行サービスの受付カウンター。スタイリッシュなデザインに Image by: FASHIONSNAP
宅配洗濯代行サービスやコインランドリーを提供する「ウォッシュ & フォールド(WASH & FOLD)」が4月18日、中目黒駅の高架下商業施設「中目黒高架下」に旗艦店を出店した。オープン前日の17日にショップの内部が公開され、業界初となるニュージーランド発のエコ洗剤「エコストア(ecostore)」を公式洗剤として採用したほか、石油系有機溶剤を使用しない水洗いクリーニング「リクエ(LICUE)」の展開を開始。また、スニーカーだけではなくシルクなどのおしゃれ着専用ランドリー機器を備えるなど、他店舗にはないサービスが多数導入された。

 「ウォッシュ & フォールド」は家庭の洗濯物を水洗いから乾燥、折り畳みまで代行する日本初のサービスとして、アピッシュが2005年3月に展開をスタート。洗濯代行が定着している海外では"WASH & FOLD"がサービスの総称として認知されており、同社は総称をショップブランド名にそのまま採用した。これまで18店舗を展開しており、旗艦店は19店舗目となる。店舗面積は約121平方メートルで、ITO MASARU DESIGN PROJECT / SEIが手がけた内装でスタイリッシュな空間に仕上がっている。
 洗濯代行サービスの料金は他店舗と同様に、量に比例せず専用ランドリーバッグの個数で決定。海外では基本的に重さで料金が決まるが、定額料金を設定することで明確化している。集荷・配送を含むサービス料はレギュラーサイズで3,000円、スモールサイズで2,200円、持ち込みはレギュラーサイズが2,200円、スモールサイズが1,500円。旗艦店最大の特徴となる水洗いクリーニング「リクエ」は別料金で対応し、軽度のシミ抜きは無料で受け付ける。コインランドリーの洗濯機は同社初となる大型機1台を含む5台、乾燥機は8台を用意し、すべて「ギルバー(GIRBAU)」社製でそろえる。洗濯から乾燥まで1回あたりの利用料金は800~1,500円。同店舗では「エコストア」やドイツ発の「ドクター ベックマン(Dr. Beckmann)」の物販も行う。
 同社はこれまで住宅地を中心に展開し、当初は主に富裕層に支持されていたが、現在は一般層にも利用者が広がり、会員数は約3万人に増加。その背景として共働きの家庭が増えたことがあり、「食は"家庭の味"があるように作り手によって味が変わるが、洗濯の場合は個人差があまりないので利用しやすいと思う。代行サービスでは業務用洗濯機や乾燥機を使用するため、時間を有効活用できるだけではなく仕上がりが良いのが特長」(広報担当者)とクオリティーの高さが強みになっている。また、"WASH & FOLD"という名前が外国人にも馴染み深いことから、一般家庭だけではなく外国人観光客からの利用も多い。サービスの認知をより高めるため話題性のある場所への出店を検討してきたという同社は、中目黒高架下について話題性だけではなく住宅街に近接し、代々木店の宅配範囲内で利用者が多く住むエリアであることが旗艦店出店の決め手になったという。年内はさらに3店舗をオープンする計画で、将来的には全国展開を視野に普及を目指す。共働きや単身による需要が更に高まれば、日本でも生活の一部として浸透するかもしれない。
■WASH & FOLD 中目黒高架下店住所:東京都目黒区上目黒2-45-14 高架下78営業時間:8:00~23:00年中無休
公式サイト