2017年4月17日
プレスリリース
GTレース FIA世界耐久選手権(WEC)、シルバーストン開幕戦、イギリス
ニュー・ポルシェ911 RSRが
FIA世界耐久選手権 シーズン開幕戦を表彰台で飾る
ドイツ.ポルシェAG(本社:ドイツ、シュトゥットガルト 社長:オリバー・ブルーメ)のニューポルシェ911RSRは、FIA世界耐久選手権の開幕戦であるシルバーストン6時間レースを表彰台で飾り、今シーズンをスタートしました。
91号車のステアリングを握るリヒャルト・リーツ(オーストリア)/フレデリック・マコウィッキ(フランス)組は、5万人以上の観客を集めたこの復活祭の日曜日にGTE-Proクラスの3番グリッドからスタートしました。
自動車メーカー4社が参戦するこのカテゴリーは、シーズンのスタートからスリリングな展開の171周となりファンを熱狂させました。
WECポルシェGTチームは、米国とカナダで開催されるIMSAスポ-ツカー選手権と同じく、2017年シーズンのためにヴァイザッハで新開発された911 RSRレーシングカー(最高出力510PS)で参戦しました。
今年のFIA世界耐久選手権(WEC)の開幕戦であるシルバーストン・サーキットには27台の車が並びました。
スタート時、イギリスのミッドランズにある名高いサーキットの上空は雲で覆われ、冷たい風が吹き、レース後半には軽いにわか雨が降りました。
しかし、観覧席の熱心なモーターレースファンやドライバーの気持ちが削がれることはありません。
コース上は部分的には濡れてはいるものの、ウェットタイヤに交換することなくスリックタイヤを維持し、果敢な闘志と見事なパッシングテクニックで観客を魅了しました。
今シーズンはレースごとに6セットではなく4セットのタイヤしか使用できないため、ポルシェGTチームは予選ではあえてタイヤをセーブし、決勝に臨みました。
戦略が功を奏して、91号車のフレデリック・マコウィッキは、1周目に順位を3つ上げ、10周目には3位につけました。彼のスリップストリームにはチームメイトのミハエル・クリステンセン(92号車)が入ります。
クリステンセンは連続して最速のラップタイムを叩き出し、常に先頭集団を射程内に入れていました。わずか30分後に、マコウィッキは2位に、クリステンセンは3位に上がりました。雨が降り始めてもマコウィッキの闘志が衰えることはありません。
27周目には初めて首位を捕らえて攻防戦を繰り広げつつ、2時間後にリヒャルト・リーツに交代します。92号車を引き継いだケビン・エストルは、先頭集団の追撃を続けます。しかし、その道半ばで彼の911 RSRにテクニカルトラブルが発生しました。
一方、フレデリック・マコウィッキは見事な走りを見せました。
ゴールの2時間前にセーフティカーが出動したとき、リヒャルト・リーツから引き継ぎ、最速ラップを打ち立てます。
残り1時間12分の時点で、首位を走っている最中に緊急フューエルストップします。この段階でライバルは最後のピットストップをすでに済ませていました。
そのためマコウィッキは4位でレースに戻りますが、最終ラップで見事に3位に返り咲きました。ゴール寸前の追い上げによる表彰台獲得によって、2017年シーズンの幸先よいスタートを切ることができました。
GTE-Amクラスでも、ポルシェは活躍を見せました。デンプシー・プロトン・レーシングの911 RSRを駆る若いマッテオ・カイローリ(イタリア)、クリスティアン・リード(ドイツ)、マービン・ディエンスト(ドイツ)のチームが劇的な最終ラップで3位を獲得しました。
マッテオ・カイローリは前日にシルバーストンで開催されたELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズ開幕戦でもプロトンの911 RSRで2位を飾っています。
FIA世界耐久選手権(WEC)第2戦は、5月6日にスパフランコルシャン/ベルギーで開催されます。
レース後のコメント
ポルシェ・モータースポーツ責任者のフランク=シュテッフェン・バリサー博士:
GTE-Proはすばらしいレースでした。見事な追い越しで接戦となりました。チームをアピールする良い機会になったと思います。
観客の皆さんは支払ったお金に値するレースを見ることができたと思います。戦略的に難しいレースで、コーションフェーズによってさらに面白くなりました。
91号車がテクニカルトラブルでリタイヤしたのは残念でした。原因はまだはっきりしていません。しかし基本的に好調で、次のレースへ向け自信を与えてくれました。
GTE-Amクラスもスタートからゴールまで魅力的なレースでした。劇的な最終ラップで、デンプシー・プロトン・レーシング カスターマーチームも3位を飾り、チームの実力が証明されました。
リヒャルト・リーツ(911 RSR #91):
特に雨の中でのスリックタイヤによる私のスティントは難しい場面でした。表彰台を飾れてうれしいです。WECシーズンのすばらしいスタートといえます。
フレデリック・マコウィッキ(911 RSR #91):
このタフなレースで表彰台を飾ることができて良かったです。不運な状況もありましたが、走り自体は好調でした。予選を考えると3位は満足できる結果です。次のレースにつなげたいと思います。
ケビン・エストル(911 RSR #92):
911 RSRはスタートから好調でした。戦略上、レースの最後の2時間までタイヤをもたせることが重要でした。
全てが計画どおりに運びましたが、ダブルスティント終盤に突然パワーがなくなり、煙と炎がでました。開幕戦でこの結果は残念でした。
ミハエル・クリステンセン(911 RSR #92):
序盤は本当に好調でした。予選を抑え決勝に備える戦略のおかげでタイヤもうまくセーブされました。
数人のライバルを追い抜いて、トップに迫り、一時は3位まで上がることができました。この点はポジティブに考えるべきでしょう。次のスパが楽しみです。
マッテオ・カイローリ(911 RSR #77):
初めて経験するWECシーズンにすばらしいスタートを切ることができました。良い経験になりました。3位は本当にうれしいです。最終ラップは幸運でした。チームのおかげです。