イギリスに拠点を置くコンストラクターのジネッタは、2018年に向けて設計と製作を行なっているWEC世界耐久選手権のLMP1車両について、プライベートチームへの提供を簡素化しようとしている。
この戦略の中心となるのは、ジネッタ製シャシーとメカクローム製V6ターボエンジンのテクニカルサポートとリース費用を、すべて込みの価格で提供することだ。
ジネッタ・カーズのコマーシャルディレクターを務めるニック・ポートロックは「我々はLMP2やそのほかのカテゴリからLMP1へ参入するステップを簡素化しようとしている。ワンメイクのようなものにしようとしているんだ」と述べた。
「これまでエンジンは1時間あたりのレートで料金が課金されていたし、追加料金が発生するのが常だった」
「我々はエンジンのリース料と、マシン、エンジンのテクニカルサポートを単一の固定料金で提供する予定だ」
ジネッタのLMP1シャシーはまだ型式番号も付けられていないが、本体が134万ポンド(約1億8200万円)、サポートパッケージは1シーズンあたり59万4千ポンド(約8100万円)となる見込みだ。
2018年シーズンに向け、ジネッタは10台分のシャシーを製作する予定で、そのうちの6台を現在のLMP1-Lのレギュレーションが維持される2022年シーズン末までに販売する狙いだ。
ジネッタ代表のローレンス・トムリンソンは、6台と言う台数は「プログラムの期限からすれば現実的で、最初の年としては楽観的な数字」だと述べている。
ポートロックは2018年に向けたマノーとの契約は「発表された内容で計画通り進んでいる」とも認めている。
またメカクロームは、同社がジネッタ向けに開発しているスポーツカーエンジンが、昨年GP3のワンメイク・シングルシーターカテゴリーで導入された、3.4リッターV6直噴ターボエンジンがベースとなっていることを明らかにしている。