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4年ぶりに復活したカートレースで珍プレー、好プレー連発?/モータースポーツジャパン2017トピックス

2017年04月17日 20:03  AUTOSPORT web

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カートが飛び上がるほどの攻めた走りを披露した山内英輝
4月15日~16日に東京・お台場で開催されたモータースポーツの祭典『モータースポーツジャパン2017 フェスティバル・イン・お台場(MSJ)』。会場でのトピックスをお届けする。

■MotoGPマシンを構成するパーツの衝撃の軽さ!
 ホンダブースではMotoGPマシンを構成するパーツを実際に触れられるコーナーが設けられた。

 パーツを持ってみると、カウルはこの大きさでペンと同じくらいの軽さ。マフラーパーツは飲み終えた空き缶に匹敵するほど軽く、実際に体験したファンはあまりの軽さに驚きの表情を浮かべていた。

■バイクを垂直で止めるトライアルライダー驚異のマシンコントロール

 特設走行エリアで行われた『ホンダプレゼンツ・マジカルトライアルデモ』。小林直樹と本多元治がトライアルバイクでアクロバティックな技を見せた。

 特に本多は圧巻の垂直ウイリーで観衆を魅了。このパフォーマンスに、ファンからは驚きの声が上がっていた。

■サーキットの臨場感を味わえたグリッドウォーク

 お昼に行われたグリッドウォーク。さまざまなカテゴリーのレーシングマシンが2列縦隊で特設走行エリアに並ぶ。

 マシンによってはレースクイーンが華を添えたりと、お台場の会場がサーキットさながらの雰囲気を醸し出した。

■実は初登場。アンドレア・イアンノーネ仕様のスズキMotoGPマシン

 モータースポーツジャパンではスズキがMotoGPマシンのGSX-RRを展示。グリッドウォークにも登場した。

 このマシンは、今年からスズキでシリーズを戦っているアンドレア・イアンノーネのマシンを再現したもの。東京モーターサイクルショーではチームメイトのアレックス・リンス仕様のマシンが展示されたため、イアンノーネ仕様のマシンはモータースポーツジャパンが国内初展示となる。

 ちなみに、内部は2016年仕様とのこと。

■スーパーGTピットコンテストでホンダチームが会場を沸かす
 ピット作業の速さを競う『J SPORTS杯スーパーGTピットストップコンテスト』。毎年恒例のイベントで、GT500クラスを戦うレクサス、ニッサン、ホンダの各チームがピット作業のタイムアタックを行う。初日はレクサスチームが最速タイムで勝利した。

 2日目は、ホンダチームは小林崇志/野尻智紀組が、ニッサンチームは松田次生/ロニー・クインタレッリ組が、レクサスチームは大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組が登場し競技に参加。

 ホンダチームには、武藤英紀、中嶋大祐、小暮卓史も助っ人として登場し、タイムアタックが始まると小林/野尻組をサポートするためにメカニックとともに準備を進めた。

 しかし、小林から野尻へとドライバー交代する際、武藤が車両から降りようとした小林をなぜかマシンへ押し戻す。結局、ドライバー交代はしないまま、タイヤ交換が完了。そのまま小林がマシンをスタートさせた。

 競技を終え、小林は「交代しようとしたらなぜか武藤さんに押し込まれた」とコメント。結局タイムは最下位だったが、会場には笑いが巻き起こった。

 この日、最速タイム記録したのはニッサンチーム。ミスのない完璧な作業でロニーから松田に交代してスタートしていった。

 しかし、スタートしてふたつめのコーナーで松田がコース上にストップ。「スピンターンをしようとしたら、行き過ぎたので止まってしまった」と松田。これにはロニーもこの表情である。

■珍プレー、好プレー連発? プロドライバーがカートでガチンコ対決
 プロドライバーによる本番さながらカートレースが『auto sport杯 メーカー対抗お台場カートグランプリ』として4年ぶりに復活した。

 このイベントは、ホンダ、ニッサン、トヨタ、スバルの各ドライバーが3人1組のチームを組み、ガチンコのカートレースを行うもの。

 内容も、フリー走行、予選、決勝と実戦さながら。総合結果で優勝したチームには賞金が贈られる。

 初日はホンダから伊沢拓也、塚越広大、山本尚貴が、ニッサンから松田次生、ロニー・クインタレッリ、佐々木大樹が、トヨタから中山雄一、坪井翔、蒲生尚弥が、スバルから井口卓人、山内英輝、勝田範彦が参加した。

 イベントが始まると、ドライバーたちはフリー走行から迫力の走りを披露。なかでも山内は縁石を最大限活用し、カートが飛び上がるほどの攻めた走りを披露した。

 決勝レースは15周の2ヒート制で、ドライバー交代時は積み木を一定の高さまで積み上げないと交代できないというルールで争われた。スバルチームの勝田はラリードライバーということもあり、積み上げる高さを短くするというハンデが設けられた。

 ポールポジションはニッサンチームの佐々木が獲得。以下ホンダ、スバル、トヨタという並びでヒート1がスタートした。

 レースが始まると、各ドライバーの意地がぶつかり合うガチンコバトルが展開。途中、トヨタチームの坪井が最終コーナーでスピンを喫し、クラッシュするシーンもあったが、ヒート1はスバルチームが制した。

 続くヒート2もスバルチームが勝利。勝田のスティントを極力短くする作戦がはまり、2連勝で初日の賞金を手にした。

 2日目は、ホンダから武藤英紀、中嶋大祐、小暮卓史が、ニッサンから本山哲、安田裕信、佐々木大樹が、トヨタから大嶋和也、アンドレア・カルダレッリ、山下健太が、スバルから山内、新井敏弘、勝田が参加。

 イベントは初日と同じ流れで行われ、フリー走行からスタート。このフリー走行で、勝田がバックストレートで大クラッシュを喫しマシンを大破させてしまう。

 予選では山内がスペアのマシンを駆り、他チームを1秒以上上回るタイムを記録してポールポジションを獲得。これにはホンダ、ニッサン、レクサスのドライバーも運営に抗議したが、不正はないと一蹴された。

 決勝では、初日にスバルが2連勝したということで、ドライバー交代時は積み木で指定の形を作るというルールに変更となった。また、前日に勝田へ与えられたラリードライバーハンデも無効とされる。


 決勝ヒート1がスタートすると各ドライバーがサイド・バイ・サイドの接戦を展開。ドライバー交代のタイミングになると、課題の積み木に挑むが、どのチームもこれに苦戦。冷静に課題をクリアしたスバル勢がトップを維持してヒート1を制した。

 ヒート2ではニッサンの本山とレクサスのカルダレッリがピットレーン上で攻防を展開。カルダレッリはピットレーンをショートカットするという荒技に出るも、本山が抜き返しトップを維持してみせる。

 最終的にヒート2はニッサン勢に軍配が上がったが、スバルが総合ポイントで上回り、2日目もスバルが勝利。週末2連勝を飾っている。

その他のイベントにも多くのファンが訪れ、イベントは盛況のうちに幕を閉じた。