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星野源、バラエティ番組でも活躍の理由は? 大野智と共演の『嵐にしやがれ』などから分析

2017年04月17日 13:33  リアルサウンド

リアルサウンド

星野源『いのちの車窓から』

 星野源が、TVスターとしての歩みを確実に進めている。4月8日放送の『SmaStation』(テレビ朝日系)、4月10日放送の『徹子の部屋』(テレビ朝日系)、そして4月15日放送の『嵐にしやがれ』(日本テレビ系)と4月に入ってから続けてバラエティ番組へ出演。共演者は香取慎吾、黒柳徹子、嵐・大野智と国民的に知られる大物ばかりだ。星野がこうした面々との共演が続いているのには理由があった。


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 『嵐にしやがれ』で星野は、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合)に出演した際のエピソードをこう語っていた。「『渚にまつわるエトセトラ』の時に、僕の隣が堂本光一さんで、その前が二宮さん。二宮さんの背中を『カニ食べ行こう~♪』って言いながら光一さんが殴ってて。僕もやってみたいなと思ったら、前が大野さんだった。話したことないけどやってみようかなと思って、ポコポコしたら『痛い!痛い!』って」。これに対して大野は「誰にやられてんだ? 先輩でも後輩でもない。星野くんだった」と満更でもない表情を見せた。大野の反応からも分かる通り、“いたずらっ子”のような星野はどこか憎めないのだ。


 また、コント番組『LIFE~人生に捧げるコント~』(NHK総合)では、嘘ばかりつく“うそ太郎”を演じたり、先日発売したエッセイ集『いのちの車窓から』(KADOKAWA)では大泉洋に「4だっけ?」と言われ「SUNです!」と返したり、吉田羊と「私の源」「俺の羊」と呼び合っているなど、微笑ましいやり取りの数々が書かれていた。こうした少年のような飾らないお茶目さが、バラエティでも活躍している理由の一つのようだ。


 『嵐にしやがれ』で「競争に興味がない」と語っていたようにマイペースな星野。しかし、「人と接することが大好き」(エッセイ集『いのちの車窓から』)と明かしている通り、バラエティ番組でのトークは素直に楽しんでいるように思える。こうした姿勢は踊り出したくなるような“イエローミュージック”を生み出すという彼の音楽活動や、ダンサーやニセ明が登場するなど、エンターテインメント性に特化したライブパフォーマンスとも共通するものだ。過去にはクレージーキャッツをリスペクトした「Crazy Crazy」という曲を出し、インタビューでも度々彼らへの憧れを語っていることから、星野は元来人を笑顔にさせることや楽しませることが好きなのだろう。


 一方で、『嵐にしやがれ』でも明かしていたように、ラジオ局のディレクターに舐められていたことに「この野郎」と思い、番組のジングル曲を偽名で応募するなど、誰もが共感できる人間らしい部分もある。ただの“いい人”ではなく人間臭さがあるからこそ、彼は多くの人々から支持されているのだ。


 飾らないお茶目さを見せると同時に人間らしい部分も晒し、TVスターとして新たな一歩を踏み出した星野源。今回のバラエティ番組への出演経験が、次のアリーナツアー『星野源 LIVE TOUR 2017「Continues」』でのエンターテイナーとしての振る舞いやライブパフォーマンスに活かされることに期待したい。(村上夏菜)