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「SING/シング」田中真弓×木村昴インタビュー「“歌っていいな”と思える、最高のエンターテイメント映画です」

2017年04月16日 12:54  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

「SING/シング」田中真弓×木村昴インタビュー「“歌っていいな”と思える、最高のエンターテイメント映画です」
4月7日16時より、文化放送にてラジオ「超!A&Gスペシャル『SING/シング』公開記念特別番組」が放送された。ミス・クローリー役の田中真弓と、3人組のカエルの一人であるリッキーを演じた木村昴が出演し、アフレコ時のエピソード、池袋で開催中の「SING CAFE」情報など、作品の魅力について語らった。
今回、番組を終えたばかりのお二人にインタビューを行ったので、収録スタジオのレポートとあわせてお届けする。
[取材・構成:奥村ひとみ]

お二人とも最初こそ緊張気味だったものの、すぐに打ち解けスタジオはなごやかな雰囲気で収録スタート。冒頭はミス・クローリーの声で「本日はムーン劇場へお越し頂きまして誠にありがとうございます」という、劇場アナウンス風の演出で始まった。あわせて開演のベルも鳴り、遊び心に溢れる。

ロードショーから4週目、観客動員ランキングはV4を達成し、興行収入40億を突破した『SING/シング』。改めて田中と木村から、作品の概要や見どころが説明された。
また、世界60か国で公開されるなか、吹き替えの制作が叶ったのは日本のみ。セリフに加えて、一部を除くすべての楽曲が豪華キャストによって吹き替えられた。番組には、数々のアニメで音響監督を務め、今回初めて吹き替えの演出を担当したという三間雅文と、ヤマアラシのベティを演じた水樹奈々よりメッセージが到着。田中と木村からは、こだわりのお芝居について語られた。

続いては文化放送の八木奈緒アナウンサーが参加して「SING CAFE」のコーナー。「SING CAFE」とは、池袋パルコにて4月23日まで開催のコラボレーションカフェだ。キャラクターをイメージしたオリジナルフードや、スイーツを楽しむことができる。
このコーナーでは田中と木村が目隠しをして、八木アナの食レポを聞いてメニューを当てるというクイズ形式。間違えるとピコピコハンマーで叩かれてしまうという罰ゲーム付きだ。

順調に正解を出す田中と、不正解が続く木村。罰ゲームタイムで田中が手に取ったのは、ピコピコハンマーではなく、なんと金ダライだった。試食の時も、「ロジータの家族の絆アップルパイ」や「キラキラと光るまるでネオン! イカたちのネオンサイダー」を田中に全部食べられてしまい、木村はガックリ。手痛い思いをした木村だったが、収録スタジオの中は全員大爆笑だった。




番組は劇中のナンバーを交えながら、映画と同様に終始ゴキゲンな空気で進行。時間が経つにつれてお二人の会話も弾み、内容の濃い特番となった。

■「気持ちで演じてくれればいい」という演出の三間さんからのアドバイス

――番組収録お疲れ様でした。息ピッタリでしたが、これまでにお二人だけでお話をされたことはあったのでしょうか?

田中真弓(以下、田中)
作品で共演することはありましたが、こんなに長く二人だけでおしゃべりをしたのは初めてでした。レギュラーで一緒とかでない限り、なかなか話すチャンスってないからね。

木村昴(以下、木村)
一時間近くというのは初でしたね。最初はすごく緊張しちゃいましたけど、“長老”(番組内で木村が田中につけたあだ名)がすごく面白くしてくださって!

田中
そんなことないわよ、私はかき回しているだけ(笑)。

木村
いやいや、本当ですよ!そうして盛り上げつつも、ちゃんと僕にもお気遣いくださっているのを感じて。途中からはすっかり心を開けて、とても楽しい時間を過ごさせていただきました。

――吹き替え演出の三間雅文さんからメッセージが届いていましたね。アフレコ時は、三間さんからはどんなディレクションがありましたか?

田中
声のトーンや口の動きがあっているかどうかの部分ではなく、本当に“お芝居”のことでした。ミス・クローリーの義眼が落ちてしまう時の慌てぶりひとつを取っても、200歳の老婆だから、「慌てていても、体は動かなくてゆっくりになる感じ」と言われました。ひとつひとつのお芝居へのこだわりが強い方です。

木村
三間さんは特別、芝居への思いが強い印象がありますね。初めてアニメの収録で三間さんとご一緒した際に、「子どもの頃にアニメを見ていて、口があっているか気にしたことがあった?」と聞かれたんですよ。僕が「なかったです」と答えたら、「そうだよね。だから、気持ちで演じてくれたらそれでいいんだよ」という、僕の考え方そのものを変えるような言葉をくださって、すごく衝撃を受けたのを覚えています。

■日本語吹替版ならではの、アドリブが聞き取れる楽しみ

――田中さんが担当したミス・クローリーは、オリジナル版ではガース・ジェニングス監督みずから演じられています。オリジナル版は参考にされましたか?

田中
最初はまさか男の人の声だとは思いませんでした。吹き替えはオリジナルの声を聞きながら収録するので、意識したわけではないのですが、影響されている部分はあると思います。アニメの場合は自分でキャラクターを1から作っていくので、そこは大きな違いですよね。

――木村さんは今回カエルのリッキーを演じることになって、どんな役作りをされましたか?

木村
映像を見ると、いつも3人でちょこまかと動いているので、元気でハイテンションな小動物としてリッキーを演じたいと、まずは思いました。収録の時、ムーン劇場の電気が消えて真っ暗になってしまうシーンで、僕は最初「暗くて全然見えないよ!」みたいなアドリブを入れたんです。すると三間さんから「カエルって夜行性だよね?」と言われて、「ホントだ!」と気づいて。アドリブでも、動物としての特性にこだわりを持って演出してくださるんですよね。それからは僕も、三間さんのディレクションに便乗して、「カエルならどうするかな?」と考えながら演じていました。

――ガヤのアドリブを聞いて楽しめるのは、日本語吹替版ならではですね。

木村
僕はその停電シーンで「よく見えるー!」と言ったので、是非アドリブにも注目してみてください(笑)。

――お二人のオススメシーンを教えてください。

田中
やっぱりバスター・ムーンの洗車!あのシーンはどうしても、泣きながら笑っちゃうんだよね。

木村
僕も大好きです! バスター・ムーンの身の回りのサイズ感って面白いんですよね。小さなコアラだから、自転車はペダルがすごく上のほうについているし、彼の寝泊りする場所もユニークです。

田中
どこで寝ているんだろう?と思って見ていると、なんと引き出しで寝ていたことが次のシーンで分かるんだよね。

木村
引き出しからの出方がまた可愛くて。僕のお気に入りはバスター・ムーンの寝起きのシーンです。

――最後に読者へメッセージをお願いします。

田中
私自身もこの作品で、「もうちょっと頑張らなきゃ」と思いました。老若男女が楽しめて、「明日から頑張ろう!」という気持ちになれる映画です。

木村
何度見ても新しい発見がありますし、何より「歌っていいな」と素直に思える作品です。大げさかもしれないですが、僕は過去最高のエンターテインメント映画だと思っているんです。

田中
すでに5回も見に行っているんだもんね。

木村
そうなんです!今すぐにでもまた見に行きたいくらい(笑)。この映画で、頑張るパワーを皆さんにもゲットしてほしいと思っています。