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KAT-TUN中丸雄一の“顔芸”は深夜ドラマ向け? 『マッサージ探偵ジョー』が突く“笑いのツボ”

2017年04月16日 06:03  リアルサウンド

リアルサウンド

リアルサウンド映画部

 KAT-TUN中丸雄一が主演を務めるドラマ『マッサージ探偵ジョー』(テレビ東京系)の第2話が、昨夜15日に放送された。先週の第1話放送時には、中丸が演じる“ジョー”のシュールなキャラクターが話題を呼んでいたが、第2話もまた突っ込みどころのあるネタが多かった。特に、冒頭でジョーの話相手になっていた人体模型の名が「平匡さん」であったこと、エンディングでジョーがひとりでダンスを踊るシーンは、完全に大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS)を意識したもので、テレビ東京らしい遊び心を感じさせた。


(参考:KAT-TUN中丸雄一『マッサージ探偵ジョー』がシュールすぎる! “マッサージ推理”の斬新さ


 物語は、ジョーが女子高の新体操部員のために出張マッサージに向かうところからスタート。しかし、その夜、新体操部エースの生徒が殺される事件が発生。ジョーが勤めるマッサージ店・ほぐす堂に刑事のマネー(小澤征悦)とタイガー(和田正人)が現れ、ジョーは事件を解決するためにもう一度女子高に向かうことに。事件の調査を進めるに連れ、部内ではレギュラーの座をめぐってライバル同士が嫉妬心を抱いていたことがわかり、ジョーは疑いのある3人にマッサージを行うことで事件を解決に導いていた。


 中丸は、『ファースト・クラス』第1期(2014年/フジテレビ系)などの例外もあるが、多くは『主に泣いてます』(2012年/フジテレビ系)や『間違われちゃった男』(2013年/フジテレビ系)など、深夜帯に放送されてきたコメディドラマで存在感を発揮してきた。『主に泣いてます』は、ノンストップギャグによる独特の世界観を描いた漫画原作の実写化ドラマ。中丸は美大生を演じ、教授の代わりに1カ月だけ絵画教室の講師を務めることになるのだが、それがきっかけで出会う個性的な登場人物たちの中にあって、上手く自身の役を際立たせていた。同作で中丸は、個性的な周囲の人間に振り回される役どころなのだが、その度にコミカルな“困り顔”を披露していた。その表情作りは、『マッサージ探偵ジョー』でも存分に活かされているといえよう。カメラが中丸の顔をアップで捉えることが多い本作では、かなりインパクトの強い表情も見られる。


 また『間違われちゃった男』では、泥棒の弟分・ヤス役を演じていた。兄貴分・沢木(古田新太)とともに忍び込んだ寿司屋で、彼が10年前に店から失踪した板前のテルと勘違いされたことから、ふたりは寿司屋の面々から思わぬ大歓迎を受けながら生活することになるという話だ。沢木とともに困惑しながらも周囲に合わせて振舞うという役どころは、まさに中丸に打ってつけの役どころといえよう。思えばジョーも、初対面の人と出会うシーンでは、かなり挙動不審なところがあるが、このゆるい笑いこそが中丸という役者の個性であり、深夜ドラマと相性が良いところなのだろう。


 困り顔やドヤ顔、怯える顔など、『マッサージ探偵ジョー』では得意の“顔芸”をこれでもかというほどに披露し、さらに歩き方一つとっても、中丸らしい滑稽さが出ていて、観るものの笑いを誘う。「事件のツボはここだ!」とのキャッチコピーの通り、コメディー俳優・中丸が突く“笑いのツボ”は、テレビ東京の自由な作風と相まって、さらなるファンを生みそうだ。


(大和田茉椰)