2017年WEC世界耐久選手権第1戦シルバーストンは4月15日、公式予選が行われ、TOYOTA GAZOO Racingの7号車トヨタTS050ハイブリッド(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ-マリア・ロペス)がポールポジションを獲得した。
WECでは2名のドライバーが記録したラップタイムの平均値で順位が決定する予選形式が採られている。
現地13時30分から始まった公式予選は日差しが降り注ぐ晴天のもとで行われた。トヨタとポルシェを筆頭に各車ともシグナルがグリーンに変わると同時にコースインしていく。
真っ先にタイムを出してきたのはトヨタ勢で7号車TS050ハイブリッドを駆る中嶋一貴が1分37秒639を記録すると、その後方を走る小林可夢偉のトヨタ8号車が1分36秒793という驚速タイムをマークしてみせた。
一方、ポルシェ勢もトヨタの2台のタイムには及ばないもののフリー走行からタイムを上げ、ニール・ジャニが駆る1号車ポルシェ919ハイブリッドが1分38秒776、ブレンドン・ハートレーの2号車が1分38秒954を記録した。
両陣営計4台のマシンはアタックを終えると早々にピットへ戻り、後半を担当するドライバーへマシンを託していく。
セッション終盤、先にコースインしていたトヨタ8号車とポルシェの2台がアタックを開始すると、最後までピットに残っていたトヨタ7号車がコースインしていく。
暫定2番手につける8号車トヨタのアンソニー・デビッドソンは1分37秒548をマークし、アベレージタイムを1分37秒593に短縮。また、3番手のポルシェ1号車を駆るニック・タンディも前半を担当したジャニのタイムを上回ってみせ、平均タイムを縮めることに成功した。
2番手から4番手が後半のアタックを終えるなか、唯一コースインのタイミングを遅らせていたトヨタ7号車が満を持してアタックに入った。
可夢偉からステアリングを託されたマイク・コンウェイは計測一周目を1分45秒台で回ると翌周、1分37秒816をマーク。平均タイムを1分37秒304まで縮めて、僚機の8号車をコンマ3秒あまりの差で抑えポールポジションを獲得した。
この結果、トヨタがフロントロウを独占、ポルシェ勢が3、4番手に続くこととなった。
LMP2クラスはGドライブ・レーシング(ロマン・ルシノフ/ピエール・ティリエ/アレックス・リン)の26号車オレカ07・ギブソンがクラス首位。
2番手には僅差で昨年のLMP2チャンピオンチーム、シグナテック・アルピーヌ・マットムートの36号車アルピーヌA470・ギブソンがつけた。
LM-GTE両クラスの予選はLMP1/LMP2クラスに先駆けて行われ、プロクラスはフォード・チップ・ガナッシレーシングの67号車フォードGT(アンディ・プリオール/ハリー・ティンクネル/ピポ・デラーニ)が、アマクラスはアストンマーチン・レーシングの98号車バンテージ(ポール・ダラ-ラナ/ペドロ・ラミー/マティアス・ラウダ)がそれぞれポールポジションを獲得している。
WECシルバーストンの決勝レースは現地時間で4月16日12時、日本時間16日20時にスタートする。