バーレーンGPのフリー走行で、メルセデスF1のバルテリ・ボッタスのマシンから脱落したTウイングにマックス・フェルスタッペンのマシンが当たった事故を受け、レッドブルF1チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、Tウイングの禁止を改めて要求した。
金曜日の夕方に行われたフリー走行2回目でのフェルスタッペンの周回数は18周にとどまった。コース上に落ちていたボッタスのTウイングをひいてしまい、マシンのフロアの広範囲にダメージを負ったためだ。
「これほどのダメージを受けるとは予想していなかった。フロアがほとんど破壊されたかのようだ」とフェルスタッペンは語った。
ホーナーは合同テストでTウイングがエンジンカバーの上に姿を表して以来、声高にそれを批判してきた。
レッドブルはTウイングをマシンに装着していない。ホーナーは、ボッタスとフェルスタッペンのような事故が、FIAのレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングに対して何らかの対応を取るべきであることを示したと考えている。しかし実際に手が打たれるかについて彼は懐疑的だ。
「我々はTウイングを付けていないから、私は禁止を要求するのに適した立場の人間ではないかもしれない。周りの人間は、レッドブルはTウイングを持っていないので禁止したがるのだと言い立てるだろう」とホーナーは述べた。
「だがチャーリーは、彼さえそう願えば、安全性の観点からTウイングを取り除く絶好の機会を得たと思う」
「今日のマシンの損害はだいたい5万ポンド(約680万円)に相当する。Tウイングは安全性とコストの面から禁止するべきだと思う。我々はフロアとバージボードを破壊されたんだ」
「しかし今年いっぱいは禁止されることがないような予感もする」
ボッタスのマシンからTウイングが脱落したのはこれで2回目で、先週末の中国GPでも同様の事が起きていた。
フェルスタッペンは事故のせいで、バーレーンでの2回目のフリー走行で十分なロングランをこなすことができなかったと語った。